コールセンターの仕事はデスクワークでありがながら、精神的な負担はかなり大きい職場もあるため、「もう無理」と思って退職を考える人も多いでしょう。

無理をして仕事を続けても、これ以上心を痛める可能性があります。

そこで今回は、コールセンターを今すぐ辞めるべき人の特徴と、スムーズな辞め方について解説します。

コールセンターもう無理…今すぐ辞めるべき人の悩みの特徴4選

コールセンターの仕事は、肉体労働を伴わず屋内でできるデスクワークで、ずっと電話をしているから職場の人間関係も良好で理想的!と考える人も多いようです。

しかしその実態は、働いてみた人にしかわからない苦労がたくさんあります。

そんなコールセンターの苦労の中で、「こんなことで悩んでいる人は、今すぐ辞めることを検討してもいい」という悩みの特徴を解説します。

コールセンターを辞めるべき人の悩み1:SV(上司)からのパワハラまがいなアドバイスが連日続いている

コールセンターで働くと、まずほとんどの人が悩まされるのが人間関係でしょう。

コールセンター未経験の人からすると意外かもしれませんが、コールセンターのスタッフは、電話というデバイスを使用した営業・接客担当でもあります。

直接お客様と対面していないだけで、商材をお客様に売ったり、売った後の対応を行ったり、フロントでお客様の満足度向上に貢献しなければいけません。

そのため、コールセンターの現場では何名かのユニットを組まされ、そのユニットを管理するSV(直属の上司:スーパーバイザー)が配置されています。

SVの仕事は、ユニットの営業成績の管理であり、ユニットの営業成績が悪いと、SVの給与に直接的なダメージが出るため、SVのユニットメンバーに対する態度は、かなりきつい職場が多いようです。

「こんな簡単な契約も取れないのか!」
「先月よりも○件も少ないって、どんな顔して出勤できるの?俺なら家から出られないけど?」
「お前がチームの足を引っ張っているんだよ!」

など、かなりひどい内容の言葉を、わざとチームメンバーが見ている目の前で繰り広げるのです。

これには理由があって、あえて1人をつるし上げるようにひどく叱りつけることで、「成績が悪かったら、次はお前がこうなるんだ」ということを示しています。

メンバーは恐怖のあまり、必死になって電話営業を行い、その結果チームの成績を維持・向上させることに繋げているのです。

ただ、一見してわかるようにこのような言動はパワハラに該当します。

それでもコールセンターという閉ざされた空間では、ここまで行かなくとも、同じような状況になる可能性が高いのです。

コールセンターを辞めるべき人の悩み2:ノルマがきつくて毎日のストレスが大きい

コールセンターの中でも、アポイントメントをとったり、より大変なことに受注契約を取るような仕事の場合、ほとんどの企業で「目標」という名の「ノルマ」が課せられます。

営業担当だと思えばノルマがあることは当然なのですが、そのノルマが到底達成できないような高い数値の場合、毎日「今月はノルマを達成できるだろうか」と不安になるでしょう。

多くの人が「コールセンターもう無理…」と思うのは、この大きなノルマが原因の1つなのではないでしょうか。

コールセンターではホワイトボードなどに取得したアポ件数や契約件数が大きく書かれてセンター内で共有されており、朝礼などでわざわざ上司から報告されることが多いのですが、この場でもノルマ未達成の人は大きなストレスを抱えることになります。

毎日毎日ノルマのことばかりを考えてしまい、ついつい知人に頼り、リアルの人間関係までも犠牲にしてしまったという人もいるのです。

強いストレスに毎日さらされるという悩みがある人は、精神的にこれ以上の負担を負う前に、今すぐ辞めることを考えても良いでしょう。

コールセンターを辞めるべき人の悩み3:クレーム対応がとにかく辛い

コールセンターの中でも、購入者からの問い合わせやクレームに対応する「電話窓口業務」を担当している人も、「もう無理…」と感じる人が多いようです。

電話内容が問い合わせであれば、マニュアルに従って回答していけばいいのですが、こちらの場合もなんども同じ説明をしているのに理解してもらえず、逆ギレされることがあります。

「あなたの教え方が悪いのよ!」などと責められれば、電話越しでも辛いものがあるでしょう。

これが最初からクレームの電話だった場合は、さらに精神的な負担は大きくなります。

「効果があるっていうから買ったのに、全然効果ないじゃない!嘘つき!」
「説明書の通りに組み立てたのに、すぐに壊れた!ひどい商品売って、なんとも思わないの!?」
「広告と実物が全然違うじゃないか!お金と時間を返せ!」

など、聞いているだけでも胃が痛くなってくるような言葉を一日中浴びせられることもあります。

「自分が責められているのではなくて、商品に対して不満があるんだ」ととらえることができれば良いのですが、クレームを受けている最中にそんなことを考える余裕はありません。

顧客によっては、商品を通り越してコールセンターで受付をしているスタッフの人格否定をしてくる人もおり、もう無理、明日はもう出勤したくないと思う人がいるのも当然でしょう。

このように極度のストレスを感じている人の場合は、すぐにでも辞めることをおすすめします。

コールセンターを辞めるべき人の悩み4:同じことの繰り返しが辛い

コールセンターの中でも、顧客からの問い合わせに対して回答するような業務内容の場合、入社してすぐに2ヶ月程度の研修を受けます。

この研修も、コールセンター勤務経験のある方は「あるある」とうなずけることが多いのですが、とにかく座りっぱなしで1日も休むことを許されず、かなり辛いものです。

辛い研修を終えて、ようやく現場で働けると思ったら、想像以上に業務が淡々としていて、しかも同じような回答内容が多く、自分が機械だと錯覚するほどのつまらなさを感じる人もいます。

1日の中で何件も同じ問い合わせがあると、もう録音した回答文を垂れ流しておけばいいのではないかと考えるほど、話すのがイヤになるのです。

自分で創意工夫するということとはかけ離れた業務のため、「この仕事、自分じゃなくてもできるよな」と思い始めると、「もっと創意工夫ができて、自分に裁量がある仕事がしたい」と思うようになるでしょう。

このように思い始めたら最後、「コールセンターは退屈すぎてもう無理…」と思う人が少なくありません。

特に営業職など、外勤が多く、いろいろな会社をあたり歩いてきた人がコールセンターに転職すると、座りっぱなしで同じことを繰り返すコールセンター業務を辞めたくて仕方なくなるでしょう。

このような人もまた、すぐにでも辞めて、また次の自分の希望に沿った仕事を探す方が、キャリア的にも精神的にも良いのかもしれません。

これなら誰も不幸にならない!正しいコールセンターの辞め方

コールセンターはもう無理…今すぐにでも辞めて、また新しい仕事を探したいと考えている人は、「どうしたら職場と揉めず、綺麗に辞められるのか」という問題にぶつかるでしょう。

特にコールセンターにはSVという大きな存在がいて、辞めたいけどSVとぶつかりたくないと思っている人は多いのではないでしょうか。

そこでここでは、SVをはじめ誰も不幸にならなくて済む、正しいコールセンターの辞め方を紹介します。

期間契約がある雇用形態の場合

契約社員や、雇用期限付きのアルバイトという雇用形態でコールセンターに勤務している場合、契約期間満了まで待つというのが一番誰も辛い思いをせずに辞められるパターンでしょう。

会社側から「契約更新」の打診が来た場合は、「満了日が近いと思い、すでに次の勤務先が決まっていますので…」などと伝えることで、慰留されることもなく綺麗に辞めることができます。

ただ、あまりにも今のコールセンターでの仕事が辛く、これ以上働くのはもう無理だと思っている場合、退職日を引き延ばすことで精神的な負担が取り返しのつかないところまで深刻になることもあるため、満了日を待つことが得策ではないケースもあります。

精神的なストレスで、これ以上コールセンターでは働けないと思ったら、派遣社員の場合はまず契約元の担当者に退職の意思を伝えましょう。

正社員や契約社員などの直契約の場合は、SVに退職の意思を伝えることになります。

しかし、そのSVが退職の原因になっていて、正直な話をしにくいということもあるでしょう。

このようにSVに退職の件を伝えることができない事情がある場合、もう一つ役職が上の管理職に相談してもOKです。

その際は、SVとの関係性を正直に伝え、「まずは直属の上司に伝えるのが常識であることは知っているが、事情があってそれができない」ことを同時に伝えましょう。

よほどのブラック企業でなければ、事情を組んで退職の手続きへと移行してくれるはずです。

それでも「みんな大変な中頑張っているのだから、ストレスが理由で辞めさせるわけに行かない」などと退職の意思を却下された場合は、退職代行サービスを利用して、きっちり辞める意思を伝えることをおすすめします。

正社員の場合

正社員の場合、会社都合にこだわらず、自己都合であれば、比較的容易にコールセンターを辞めることができるでしょう。

もちろん、会社側は正社員に突然辞められると困るため、「せめてあと半年だけでも続けて、その時にまた改めて考え直してみないか」と引き留めるかもしれません。

ただ、法的には退職日の14日前に退職届を提出して退職の意思を伝えれば、問題なく辞めることができます。

コールセンターもう無理!と思ったら、すぐに退職の意思を伝えれば、2週間後には辞められるということです。

しかも正社員の場合、有給休暇があります。

有給休暇が14日分残っている場合で、退職の意思を伝える前か同時に有給消化の手続きをすませることができれば、実質その日以降出勤しなくても良いことになります。

現実的には、正社員の場合引き継ぎという非常に大事な仕事が残っています。

お互いに気持ちよく、誰も不幸にならずに辞める方法としては、1ヶ月くらい前には直属の上司に退職の意思を伝えた上で徐々に引き継ぎを行い、溜まっている有給を消化して残りの出勤日数を減らすくらいがちょうどいい辞め方だと言えるでしょう。

まとめ:コールセンターは精神的ストレスがすごい!もう無理…と思ったら正しい辞め方で退職しよう

コールセンターの仕事は、確かに座ったままでできることや、対人接触が少ない仕事でもあるため、環境さえ合えば長く続けたいと思えるでしょう。

しかしこの記事で紹介してきたように、SVとの人間関係や、到達不可能と思えるほどのノルマによるストレスなど、もう無理だと思える要因は確かに存在します。

雇用形態に合わせた正しい辞め方をよく読んで、誰も不幸にならない退職を実現しましょう。