自由応募?学校推薦?それぞれの就活時のメリット・デメリット

就職活動の進め方には、自由応募学校推薦の2つの方法があります。

どちらの進め方が自分にとって適しているのか、事前に把握しておかなければなりません。

まずは自由応募と学校推薦のそれぞれのメリット・デメリットについて確認しておきましょう。

自由応募のメリット・デメリット

自由応募のメリット・デメリット

自由応募とはその名の通り、自分で自由に企業を選んでエントリーする方法です。新卒学生の多くは、この自由応募で就職活動を進めていくことになります。

自由応募を利用する最大のメリットは、幅広い選択肢の中から自由に企業を選べる点です。

自分の可能性が無限大に広がっているため、理系・文系の垣根や常識を超えた就職も可能になります。人とは違った進路を選んで自己実現ができるため、就職後の満足度も高くなるでしょう。

自分が納得できるまで企業を吟味できるのも、自由応募の魅力だと言えます。就職活動は自分の将来を決める大事なイベントだからこそ、人に指図されるのではなく、自分で選択していくことが大事です。

自分が納得して選んだ進路であれば、就職後に後悔することリスクも少なくなります。

自由応募の場合、複数企業に応募して同時並行で就職活動を進めていくことができるため、複数の企業から内定をもらえるチャンスがあります。

様々な企業で面接を繰り返しているうちに、自分のコミュニケーションスキルや表現力が磨かれていき、内定を獲得するチャンスも自ずと増えていくでしょう。

メリットが多い反面、自由応募にはいくつかデメリットもあります。最大のデメリットは、高い競争率を勝ち抜かなければならない点です。

自由応募は誰もがエントリーできる反面、知名度の高い人気企業には応募が殺到しやすいデメリットがあるため、高学歴のライバルとの戦いを強いられることになります。

倍率の高い企業には、内定獲得まで長いステップが用意されていることが多いので、就職活動にあてる時間が長くなってしまいます。精神的にも肉体的にも辛い状況に追い込まれるので、最後まで強い意志を持ち続ける覚悟が必要です。

幅広い選択肢が用意されているのは自由応募のメリットですが、選択肢がありすぎて逆に迷ってしまうデメリットもあります。自分の決断が将来を大きく左右することになるので、どの企業を選ぶべきか最後まで悩んでしまう人もいるでしょう。

就職活動のスケジュールはあらかじめ決まっているので、いつまでも悩んでいるわけにはいきません。選択肢を絞りきれないままでいると、就職活動のスケジュールに悪影響が出てしまいます。

就職活動中でも、大学の勉強や研究などを両立しなければならないため、応募したい企業の数があまりにも多いと、スケジュール調整が難しくなります。選考スケジュールが重なってしまった場合は、どちらか一方を選ばなければなりません。

過密スケジュールを組んでしまうと、体調を崩して就職活動と大学生活の両方に悪影響が出てしまうので十分注意しましょう。

自由応募の就職活動を進めていくときは、スケジュール管理を徹底させましょう。最初に大学と就職活動のそれぞれのスケジュールを確認して、全体像を把握しておく必要があります。

応募予定の企業の採用スケジュールを確認して、日程が重ならないかどうか確認しておきましょう。

就職活動にのめり込んでしまい、大学のゼミや研究活動が疎かにならないように、指導教員に助けてもらうのも一つの方法です。

普段から指導教員とコミュニケーションを取って良好な関係をつくっておけば、困った時に気軽に相談することができるとともに、就職活動への理解を得ることができます。

自由応募を利用して就職活動を続けていく際は、面接や試験をたくさんこなす体力が必要になるだけでなく、大勢のライバルと戦う精神力も必要です。

そのためには、事前準備と行動力が欠かせません。新卒の就職活動は一生に一度のチャンスだからこそ、「自分ならできる」と過度な自信を持つのはやめて、事前にしっかり対策を練っておきましょう。

事前準備をしっかり行い、スケジュール管理能力と行動力を身につけることができれば、自由応募のメリットを活かしながら就職活動をうまく乗り切ることができるでしょう。

学校推薦のメリット・デメリット

学校推薦のメリット・デメリット

学校推薦は、学校から推薦されてエントリーする方法です。企業が推薦枠を設けて採用を行う制度で、主に理系の学生の利用が多い傾向にあります。

学校推薦の最大のメリットは、内定率が高い点です。自由応募に比べて学校推薦枠は競争率が低いため、内定をもらえるチャンスが高いと言えます。

一般公募学生よりも推薦枠の学生が優先されるケースが多いため、選考過程でも有利に働きます。

学校から推薦されているということは、それだけ優秀な生徒である証しなので、一般公募学生とはスタートラインから異なります。学校から推薦を受けている学生には、どの企業の採用担当者も安心して採用を出しやすいため、自ずと採用率が高くなるのです。

学校推薦の場合、面接や試験の数が少なく、いきなり最終選考にいくこともありえるため、就職活動特有の過度なスケジュールに悩まされる心配がありません。

学校からの推薦状を持って就職活動ができるため、精神的にも楽だと言えるでしょう。

すんなりと採用されれば、早い段階で就職活動を終えることができるため、残りの時間は旅行や留学などに自由に使うことができます。

就職活動に費やす時間や労力を大幅に削減できるのは、学校推薦の大きな魅力だと言えるでしょう。すでに応募したい本命企業が決まっている人には、この学校推薦が適しています。

学校推薦は内定をもらいやすいメリットがある一方で、内定が出た場合に辞退ができないデメリットもあります。企業は大学の推薦を信頼して推薦枠を設けているため、推薦された学生が内定を辞退してしまった場合、大学と企業の間の信頼関係が崩れ、来年以降その企業から推薦枠が来なくなる可能性もあります。

内定を辞退することは、個人の問題だけにとどまらず、大学と企業のトラブルにまで発展してしまうので注意しなければなりません。学校推薦を辞退することには、大学の信用を失墜させ、後輩たちの就職の道を閉ざしてしまう可能性があることをきちんと自覚しておきましょう。

自由応募と違い、学校推薦は志望先の選択肢が限られてしまうので、それなりの覚悟と責任を持って臨む必要があります。

途中で他の企業に魅力を感じても、学校推薦を利用すると、就職先を変更することが難しくなります。他の企業から内定をもらっても、学校推薦によって内定をもらった企業に入社しなければならないため、あとに引くことができません。

学校推薦は柔軟性に欠けるデメリットがあることを、就職活動を始める前にきちんと理解しておきましょう。

学校推薦で入社してしまうと、入社後に辞めづらいデメリットもあります。実際に働いてみるとイメージと違ったということはよくありますが、学校推薦で入社した以上は、すぐに辞めることは難しいと言えます。

すぐに辞めてしまうと、企業と大学の信頼関係を損なってしまう可能性があるため、やむを得ない事情がない限り、最低でも3年間は働き続けなければなりません。

学校推薦を利用することは、手間が省けるメリットがある一方で、自分の将来の可能性を狭めてしまう危険性もあります。

学校推薦を利用した途端に、他の業界・業種に目を向ける機会を失ってしまうため、安易な判断は禁物です。後悔することがないように、事前に各業界や業種の企業研究をしっかり行い、自分が納得してから学校推薦を利用しましょう。

学校推薦をもらったからといって、内定がもらえる保証はないため、他の学生と同じように就職活動の対策を行わなければなりません。学校推薦はあくまで選考が優位に進むだけであって、内定をもらえるかどうかは別問題です。

面接の態度や志望動機がしっかりしていないと、内定がもらえなくなることもあります。学校推薦をもらったことに安心して、準備不足に陥りやすい学生が多いので注意が必要です。学校推薦をもらって油断していると、痛い目に合う可能性があることを事前に把握しておきましょう。

学校推薦を利用する場合でも、日頃から自己分析や企業研究を徹底させなければなりません。学校推薦は試験が免除されるとはいえ、自己PRや志望動機の準備が必要になることに変わりはないので、推薦をもらったからといって油断せず、準備をしっかり行いましょう。

失敗しない就職活動の進め方

失敗しない就職活動の進め方

自由応募と学校推薦には、それぞれメリットとデメリットがあるため、どちらが良いと一概に断定することはできません。本命企業が定まっていないうちに学校推薦を利用するのはリスクが高いので、慎重に判断する必要があります。

両方のメリットをうまく活かしながら、就職活動を有利に進めていきましょう。

自由応募と学校推薦のどちらを選ぶにしても、自己分析や企業研究は欠かせません。就職活動に挑む以上は、自分が何をしたいのか、将来どのようなキャリアを積んでいきたいのか、よく考える必要があります。

学校推薦一本でいく場合は特に、自己分析と企業研究をしっかり行いましょう。学校推薦を利用するとなると、後戻りができなくなってしまうため、後悔しないように事前に業界や企業について調べておく必要があります。

面倒だからといってサボっていると、後々大変な目に合うので注意しましょう。企業によっては、自由応募と学校推薦の倍率がそれほど変わらないこともあるので、緊張感を持って準備を進めていくことが大事です。

学校推薦志望であっても、企業説明会には必ず参加しましょう。企業説明会では各企業の詳しい資料を手にいれることができるため、自分の就職先を考える上で参考になります。

あらかじめ社員や採用担当者の顔を確認しておけば、面接時に過度に緊張することもありません。企業説明会は面接対策にもなるので、不安を取り除く上でも効果的です。

すでに本命の企業があるなら、自由応募ではなく学校推薦で挑むべきです。学校推薦枠がある本命企業に、あえて自由応募で挑むメリットはありません。仮に自由応募で挑んだとしても、企業側から学校推薦で応募し直すように求められることもあるので、手間をかけさせないためにも学校推薦を選びましょう。

本命企業を学校推薦で受けるからといって、就職活動を一切行わないのは問題です。学校推薦は内定を確約するものではないため、面接対策などを疎かにしていると不採用となる可能性もあります。

せっかく学校推薦をもらったのに、自分の準備不足のせいで内定をもらえないのはもったいないので、日頃から就職活動で自分のスキルを磨く努力が必要です。

学校推薦が決まっていても、興味のある企業があれば積極的に接触してみましょう。面接は場数を踏んだほうがスキルが上達しやすいので、学校推薦の選考の予行演習にもなります。

自由応募の企業から内定をもらっても、あとで辞退できるので心配はありません。自由応募で就職活動を続けているうちに、企業の見方が変わり、より魅力的な企業に出会える可能性もあります。

自分の将来の可能性を広げるためにも、自由応募の就職活動は必ず行うようにしましょう。

就職活動の不安を取り除きたいからといって、学校推薦をすべり止めに使うのは禁物です。安易な気持ちで学校推薦に手を出してしまうと、自由応募で本命企業から内定をもらったときに、学校推薦の内定を辞退することができなくなってしまいます。

学校推薦は内定率が高いため、すべり止めではなく本命企業に就職したい時だけに利用すべきです。中途半端な気持ちで学校推薦を利用しても、自分にとって良くないだけでなく、学校や企業にも迷惑をかけてしまうので、気持ちが定まっていないうちは利用すべきではありません。

今後気持ちが変化する可能性があるなら、学校推薦を利用せずに自由応募を利用したほうがいいでしょう。学校推薦の使い方を間違えると、大きなトラブルに発展してしまう可能性があるので十分注意しましょう。

就職活動を有利に進めていくには、自由応募と学校推薦をうまく使い分けるのがベストですが、中には自由応募と学校推薦の併用を禁止している大学もあるので注意しなければなりません。

併用を禁止しているのは、あくまで学校推薦の辞退を防ぐためのものなので、内定を辞退しないことを約束すれば、自由応募との併用を許してもらえる可能性があります。

そのまま泣き寝入りせずに、まずは就職課や教授にかけ合ってみましょう。

自由応募と学校推薦のメリットを活かそう

就職活動を有利に進めていくには、自由応募と学校推薦をうまく使い分ける必要があります。両方のメリットを活かすようにすれば、自分の将来の可能性を広げることができ、本命企業への就職も可能になります。

自由応募と学校推薦について間違った認識を持っていると、将来後悔することもあるので注意しましょう。事前に双方のデメリットを理解して対策を練っておけば、リスクを避けて通ることができます。

上手に戦略を立てて、就職活動の荒波を乗り切りましょう。

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