福祉車業界の仕事って?就活生が知っておくべき福祉業界の仕事内容

日本は超高齢社会に突入しています。その中で、福祉の必要性は高まり続けています。福祉業界はこれまで「3K(きつい、汚い、危険)」と言われていましたが、ICTの発達などにより今後、発展していく業界として注目されています。

そこで、今回は就活生が知っていると役立つ介護業界の仕事内容について紹介します。

そもそも福祉って?就活生を取り巻く福祉業界の変化

そもそも福祉って?就活生を取り巻く福祉業界の変化

福祉とは高齢者や障がい者など日常生活に何らかの支援を必要としている人に対して、さまざまな形でサービスを提供することであり、近年、世界で最も高齢化(全人口に占める65歳以上の人の割合)が進んでいる日本においては高齢者に対する福祉と指すことが多くなっています。

国の統計によると、2020年には4人に1人が65歳以上の高齢者になると言われています。高齢者が増えれば、増えるほど必要になるのが「福祉・介護」です。今後、介護を受ける人が増加し続ける中で、就活先として注目されている業界が「福祉業界」です。

しかし、これまで福祉業界は「3K(きつい、汚い、危険)」と言われており、就活先として人気はありませんでした。それでは、なぜ福祉業界が注目されているのかを紹介しています。

福祉業界が注目されている理由

福祉業界が注目されている大きな理由の一つが「仕事のやりがい」です。福祉は身体の不自由な人やお年寄りの方を支援する業界であり、やりがいは最大の魅力です。

しかし、これまではICTなどの活用が進んでおらず、働く人の身体的・精神的な負担が大きすぎたこと、あるいは給料が低いことなどが人気低迷の理由でした。しかし、福祉分野におけるICTの活用や政府の支援により就労環境が改善されつつある福祉業界において、特に若い世代の中で、福祉分野で働く仕事のやりがいは見直されてきています。

また、福祉業界と聞くと直接的な介護を行う介護士をイメージしやすいですが、現在の福祉業界では介護のほかにも様々な職種が存在しており、その人に合った働き方を選べます。そのことも福祉業界が注目されている要因でしょう。

福祉業界で働く人の職種はたくさんある

福祉業界には様々な職種が関わっており、それぞれの職種によって仕事内容は異なります。福祉業界では、高齢者・障害児・児童・生活困窮者など対象とする人ごとに関わる職種は異なるため、ここでは、高齢者を対象とした分野における職種を紹介します。

高齢者を対象とした職種には、直接介護を行う職種として介護福祉士やホームヘルパーがあります。

また、高齢者の医療と介護をつなぐ役割をもつ社会福祉士や自宅や施設で暮らす高齢者の生活をマネージメントするケアマネージャーは主に直接の介護を行わない調整役として福祉に関わっています。福祉業界と聞くと、介護士の仕事をイメージしやすいですが、直接の介護を行わない職種もあると覚えておくと就活の幅が広がるでしょう。

介護福祉士・ホームヘルパーの仕事内容

介護福祉士・ホームヘルパーの仕事内容

福祉と聞いて、最初にイメージしやすいのが、介護福祉士やホームヘルパーといった職種でしょう。介護福祉士は主に病院や老人施設で食事や排泄などに介護が必要な高齢者のお世話をします。ホームヘルパーは主に介護を受けながら、自宅で生活されている方のお世話をすることが中心となっています。

日々、人の役に立てる喜びを感じるという面では、福祉業界の中で最もやりがいは大きいかもしれません。給料に関しては厚労省が算出した平均額では約30万/月でしたが、役職者の役職手当なども含まれているため、実際の給料はもう少し低いことが予測されます。

介護士の仕事は体力的につらいこともありますが、近年は職場によって、介護する側の負担を減らす様々な工夫をしている施設なども増えてきています。また、給料も老人ホームやデイサービスなどでは大きく異なるため、就活をする際には施設見学などに行き、その病院や施設の求人や取り組みなどをしっかりと確認することをお勧めします。

社会福祉士・ケアマネージャーの仕事内容

福祉業界に興味をもって就活をしていく中で、社会福祉士・ケアマネージャーは名前は聞いたことがあるものの詳しい仕事内容まではよくわからない方も多いと思います。

社会福祉士は「身体的・精神的・経済的なハンディキャップのある人から相談を受け、日常生活がスムーズに営めるように支援を行ったり、困っていることを解決できるように支えたりすること」が主な仕事となります。具体的には入院した患者の退院先を決めていくときに様々な職種と連携を取る役割を果たしたりするのが、社会福祉士の仕事です。給料は平均26から35万円ですが、経験やキャリアアップによって昇給も望める職種です。

社会福祉士と混同されやすい職種にケアマネージャーが挙げられます。ケアマネージャーは福祉業界の中で、社会福祉士と同様に調整役を担いますが、その仕事内容は大きく異なります。ケアマネージャーの仕事は要介護認定を受けた介護保険の利用者に対して、ケアプラン(どのような支援を行っていくかの計画書)の作成を行うことが主な業務となります。

時には、要介護者の家族から相談を受けたり、介護指導を行ったりすることもあります。具体例としては、病気によって介護が必要になった方が介護保険を申請し、社会福祉士から紹介を受けたケアマネージャーがその人に合ったケアプランを作成するという流れなどがあります。ケアマネージャーの給料は、約34万円/月程度とされています。

しかし、ケアマネージャーになるためには、医療・福祉現場での実務経験が必要な場合もあるため、注意が必要です。

福祉業界は働き方を選べる(居宅サービス・施設サービス)

福祉業界は働き方を選べる(居宅サービス・施設サービス)

福祉業界はサービスを提供する場所によって、サービスが分かれます。そのため、就活で福祉業界を選ぶ際には、自分がどのような場所で働きたいのか、あるいはどのような勤務体系で働きたいのかを決めておく必要があるでしょう。

まず、福祉には居宅サービス・施設サービスがあります。お年寄りや体の不自由な方の自宅を訪れて、手助けをしたいと考えている方や非常勤での働き方を考えている方などは訪問介護などの居宅サービスを行っている求人を探しましょう。居宅サービスでは、1人で福祉サービスの対象となる方の自宅に出向き、食事の手伝いや排泄の支援などをする形がほとんどなので、就活をする方にとって、少しハードルが高い場合もありますがその場合は、研修制度が充実した事業所を探すのも1つです。

一方、施設サービスは特別養護老人ホームや介護老人保健施設などに入所する方を対象としたサービスとなっており、施設サービスの場合は複数人のスタッフで入居者の食事の手伝いや排泄の支援などをする形がほとんどとなっています。

福祉業界で就活をするときのポイント

福祉業界で働く人は人の役に立ちたいという社会貢献の気持ちを持って入ることが多いですが、就職してから自分が思っていた仕事と実際の仕事の様子が大きく乖離していることで、辞めていってしまう人も少なくありません。

そこで、就活を行う際には、まず自分がどんな方に対してどんな風に働きたいのかをしっかりとイメージすることが大切です。それをイメージした後に、気になる事業所を見つけたら、施設見学や必要に応じてインターンを申し込みましょう。そうすることで、事業所の方向性や行っている事業と自分のイメージが合っているのかどうかを確かめることができます。

福祉業界への就活で人の役に立つ喜びを

これまで紹介したようにお年寄りや身体の不自由な方の人生に深く関わる福祉業界で働くことは、身体的な負担や時として悩むことや辛い思いをすることも多いと思います。しかし、福祉業界で働き、様々な人から感謝をされたりすることで得られる人の役に立てているという「やりがい」も格別なものがある業界です。

今後、さらに注目されていく福祉業界を就活先の1つとして考えていき、自分の人生の幅を広げていってみてはいかがでしょうか。

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