(2)業種だけにこだわらない起業を視野に入れた就職活動を知りましょう。
(3)起業に何が重要かを理解しましょう。
総合的な力を付けたければ製造業
世界的に見ても日本人が得意としている業種の1つとなっているのが製造業です。製造業では物作りはもちろん、企画力、経営戦略などが重視される業種となっています。
製造業においてはマーケティングによって生産量や新商品の開発などを行っていきます。市場を正確に調査し、その情報を活用できる力が欠かせません。これはまさに独立後にも求められる能力です。独立後であれば自分の分析や企画が良くなければそれが倒産の引き金にもなります。
卒業後にいきなり会社を立ち上げて失敗する方の多くは、市場の調査に失敗しています。市場への調査力を鍛えるためにも製造業を担う企業に就職することが有効といえるでしょう。
また、新商品を開発する際にはプレゼンテーションなどを行うことになります。独立後も取引先に対し、プレゼンテーションを行う機会は多いので、企業で培った経験が力になるといえるでしょう。
少しレアなケースですが、自分が企画した商品が大ヒットしたのをきっかけに独立するという方もいます。
金融や保険業でお金のプロになる
起業したときに重要となるのがお金のやりくりです。お金のことは経理のプロに任せるのが有効ですが、独立したての時に腕の良い経理を雇える可能性は高くありません。少なくとも軌道に乗るまでは自分で経理の仕事をするケースが多くなります。
その時、金融や保険の企業に就職した経験が重要になってきます。金融や保険の企業で働いているとどんどんお金に関する知識が増えていきます。この業種では顧客に対して金融のことや保険のことを説明する機会が多くあります。
自分がわかっていないことを相手に説明できるわけがないので、必死に勉強することになるかもしれません。その時の経験が独立後に役立ちます。
また、金融や保険を主事業として行っている企業は大手が多く、そこで働いたことは自分の経歴にプラスになるとも言えるでしょう。本来、起業することと経歴の華やかさには関係がありません。しかし、独立後仕事をしようと思った相手が、自分の経歴を詳しくチェックしてくるというケースもあります。
可能であれば、評価されやすい経歴を積んでおいたほうが商売が行いやすくなります。実際に金融業や保険業から独立するという方は多いです。
人脈を作るならサービス業
将来起業家になる予定の就活生が、最もよく選ぶ就職先の業種はサービス業と言われています。戦略コンサルタントや会計事務所などが特に多いです。その大きな理由は人脈を作ることが出来ることにあります。起業をしようとするときに人脈は大きなカギを握ります。発想力や行動力などで人脈をカバーできるケースもありますが、基本的に人脈を持っている方が有利であることは確かです。サービス業は人と接する機会が多く、人脈が構築されやすいという特徴があります。特にサービス業で結果を出し続ければ、取引先からも一目を置かれる存在になれるかもしれません。
サービス業で客や取引先と直に接し、相手が望むことを最大限に叶えることが重要です。これは起業した後でも大切なこととなります。顧客や取引先の要求にこたえる力と、要望を察知する嗅覚を鍛えることが欠かせません。サービス業として働きつつ、経営について学ぶことが出来れば、独立への道はどんどん近づいてくるといえるでしょう。
業種だけにこだわる必要はない
将来起業するからと言って、必ずしも特定の業種に就職しなければならないということはありません。どの業種であっても多かれ少なかれ起業に必要なことを学ぶことが出来るでしょう。
また、仕事の合間に経営戦略などを知っていく機会も得られるかもしれません。将来の起業を目指すのであれば、業種以外にも重要となることがあります。それは企業規模です。起業を考えている方が就職すべきなのが大企業なのか、中小企業なのかについては様々な意見があります。それぞれのメリットを知っておいて比べることが大切です。
大企業に就職するメリットは経歴が華やかになることです。起業した後に様々な会社と取引していると、必ずと言っていいほど自分の経歴をチェックされます。
そこに誰もが知っているような名前があれば、相手に良いイメージを与えられるかもしれません。実際には有名企業の出身者であろうと、全くの無名企業の出身であろうと成功するかは別問題です。
しかし、取引先から見ると経歴は1つの判断材料になります。加えて大企業は日本の経済の中心に近いところで経営を行っているはずなので、そこから学べるものも大きいといえるでしょう。
中小企業に就職するメリットは経営戦略を肌で感じることが出来ることです。中小企業では経営者と社員の距離が基本的に近く、経営者が立てた経営戦略によって大きな影響を受けることになります。
どんな経営戦略の時に社員がどんな影響を受け、どのような結果が生まれるのか、それらを全て知ることが出来ます。この経験は独立後の大きな強みになります。経営者によって良くも悪くも翻弄される社員の気持ちを味わうことは、自分が経営者になった時の判断にも役立つことでしょう。
どんな企業を作りたいかが決まっているかどうかも重要
起業したいと考えている方の中には、どんな企業を作りたいか決まっている方もそうでない方もいます。どんな企業を作ろうか決まっている場合は、それと同じ業種に就職するのが有効です。直接的に勉強をすることが出来、その業界に人脈も広がっていくからです。
あえて自分の作りたい企業とは関係のない業界を選ぶ方もいます。関係性のない業界に入ることによって視野を広げることが出来るからです。起業においては経営のために学んだことだけでなく、人生におけるありとあらゆる経験が強みとなります。その点で無関係な業界に一度身を置くことは決して無駄ではないといえるでしょう。
どんな企業を作ろうか決まっていないという方も実は珍しくありません。何か特定の分野で起業したいということではなく、チャンスがあればどんな分野でもチャレンジしてやろうという考え方です。
一見計画性がないようにも感じられますが、チャンスへの瞬発力が高いという強みもあります。どんな企業を作ろうか決まっていない場合はサービス業で人脈を構築するか、製造業で経営戦略を学ぶことが有効となります。いつでもチャンスを拾えるように様々な業界研究も行っておきましょう。
どんな業界であっても真剣に働くことが大切
将来的に起業することを考えていたとしても、一度就職するからにはその企業で全力を尽くさなければ意味がありません。その企業でたくさん貢献し、独立する際には惜しまれるような人材になることが大切です。それを実現しなければ人脈も実力も何も得られないといえるでしょう。
どんな分野でも、どんな状況下でも全力を尽くせる方こそ、起業して成功を収められる可能性を秘めています。将来の起業を見越した就活をする場合であっても、そのことを忘れることのないようにしましょう。
起業前の失敗経験が役立つこともある
起業をする際には様々な経験がプラスになります。それゆえに起業する前に一度就職して経験を得るということは有効です。働くことによって得られた経験はたとえそれが失敗でも、成功でも独立の際には役立ちます。
失敗した経験が役立つことも珍しくありません。企業に所属しているときの失敗は、軽微であれば何事もなく解決する可能性があります。
しかし、起業後の失敗は致命傷になるかもしれません。企業に所属している間に良い経験も悪い経験もしておくと、粘り強い経営者になれることでしょう。
(2)業種だけではなく企業規模も考える
(3)どんな会社を作りたいかも考慮する
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