スマホを店頭で販売するスタッフとして活躍する携帯販売員の正社員は、販売職というくくりの中でも人気があり、求人が出てもすぐに埋まりやすいという特徴があります。
そこで今回は、同じ販売職でもなぜ携帯販売員は人気があるのか、また携帯販売員の正社員に採用されるための志望動機の書き方についても解説します。
携帯販売員の正社員は人気!人気の理由ベスト5を解説

携帯販売員の正社員求人は、なぜか人気があってすぐに埋まり、翌週に見たらもうなくなっていた…ということも多いようです。
しかし携帯販売員の仕事自体は販売職の一種であり、どのような理由で他の販売職よりも人気があるのか不思議に思っている人も多いでしょう。
そこでここでは、携帯販売員の正社員求人が人気の理由を5つ厳選して解説します。
販売員の中では給与水準が高い
求人サイトを見てみると、販売職にはアパレル販売、化粧品販売、家電販売など多くの業種の販売職求人が並んでいます。
これらの幅広い販売職正社員の平均年収は337万円であり、生活するには十分と感じる人もいれば、これでは生活できないと思う人もいるでしょう。
(参考:求人ボックス「販売スタッフの仕事の年収・時給・給料 求人統計データ」)
では携帯販売員の給与はどうでしょうか。
携帯販売員で、かつ正社員の求人には、年収400万円~のものもあれば、月収32万円(賞与込みで年収450万円)のものもあります。
ここで提示した販売職全体の平均年収は、高い人・低い人を総じて均した数値であるため、実際は役職以外の販売職の給与はさらに低いと感じている人も多いでしょう。
それに比べて携帯販売員で、しかも正社員の場合はまず月収が32万円~などと他の販売職に比べて高く、さらに正社員ということでボーナスが複数回にわたって支給されるため、年収ベースだと販売職全体の平均よりも50~80万円程度高い傾向にあるようです。
同じ販売の仕事をするなら給料がいい方を選ぶのは当然ですから、これが携帯販売員の正社員求人が人気の秘密ともいえるでしょう。
幅広い接客スキルが身につく
スマホが1人1台、それ以上の時代になっているため、携帯ショップには子どもから高齢者まで幅広いお客様が来店します。
キッズ用のスマホを求めて来る親子、スマホの操作も電源の入れ方もわからない高齢者、業務用に複数台契約に来るビジネスパーソンなど、来店する人の目的も様々です。
このような様々なお客様に対し、お客様の困りごとやスマホ利用の目的などをヒアリングした上で、それぞれにぴったりのスマホを販売するという難易度の高いスキルが求められます。
各種商品の特徴をしっかり勉強した上で、ニーズに合ったスマホをリコメンドし、特徴をわかりやすく説明するという仕事内容は、販売職の中で幅広く使え、また多くの販売職に求められるものです。
さらに携帯販売員の仕事は1日中このような多彩な層のお客様と関わるため、高度なコミュニケーションスキルが求められます。
若年層には機能や料金などを親しみやすい態度でアピールしたり、高齢者層には使い方やおすすめのアプリなどを懇切丁寧に敬語をきちんと使いこなして説明するというように、幅広いコミュニケーションスキルも仕事をしながら身に着けることができるでしょう。
携帯ショップで身につけた販売スキルは、もはや営業力ともいえるくらい汎用性が高いものであり、携帯ショップの後のキャリアを考えている人にも人気のようです。
デバイスに詳しい人ほど即戦力になれる
携帯ショップの販売員は、各種キャリアから販売されているスマホ・タブレットなど、幅広いデバイスについての専門知識を蓄えておく必要があります。
お客様のニーズに合わせた商品をおすすめするためにも、どのキャリアのどのデバイスにどのような特徴があるのかを把握しておかなければいけません。
その知識がゼロの状態から携帯販売員を目指すのは、かなり大変でしょう。
しかし、もともとガジェット系についての興味関心があり、仕事と関係なくスマホやタブレットについての知識があって、十分詳しい人の場合は、その知識がアドバンテージとなります。
最新機種が出るたびに、家電販売店や携帯ショップに出向いてチェックしていたり、雑誌やWebコンテンツで情報を追いかけているような人ほど、即戦力となることができます。
即戦力になれるということは、社内での評価も上がりやすく、昇給もしやすいということです。
この国民総スマホ時代では、元々スマホやタブレットなどに興味があって詳しい人も多いため、「携帯販売員をやってみたい」と考える人が多く、それが携帯販売員正社員の求人の人気にも繋がっていると考えられます。
制服勤務だから通勤は私服でOK!スーツや仕事着を買わなくていい
携帯販売員には、店舗にもよりますが、ほとんどのショップで制服が貸与されます。
もちろん制服の貸与は福利厚生の一環ですから、販売員側はスーツなどの高価な服を買わずに済みます。
他の業種の販売員の場合、自前で服を用意することの方が多いでしょう。
例えばアパレルの販売員の場合は、自分のショップから販売されている服を社割で購入し、着用しながら「その服、私が着ているものと色違いなんですよ」などと営業トークに使うことが多いものです。
一方、携帯販売員には仕事中に着る服が無償で提供されるため、支出を抑えることができます。
さらに、「明日の仕事着は何にしよう」「これだと今週もう2回も着ているし…」など、余計なことを考える必要もありません。
貸与された制服の場合、ほとんどの携帯ショップではクリーニング代も会社持ちであり、維持費の心配もなく、特に服選びを面倒に感じる人や、支出をできるだけ抑えたい人には人気の理由となるでしょう。
未経験歓迎&学歴不問の求人が多い
携帯販売員の正社員求人では、「未経験者OK」「学歴不問」という文字を概要欄でよく見かける人も多いのではないでしょうか。
ドコモやauなど、キャリア直属のショップの場合は、「大卒」という学歴条件があったり、そもそも新卒しか採用しなかったり、キャリア採用の場合も年齢や実績など厳しい条件が設定されています。
しかし、複数キャリアのデバイスを販売しているような携帯ショップや、家電販売店の携帯ショップの場合は、このような厳しい条件設定がないことが多いのです。
多くの求人では、経験・学歴を問わないという、異業種転職者にとって嬉しい条件のため、人気を集めていると考えられます。
さらに最近では年齢制限もなくなってきており、不況で前の職場を解雇された人や、卒業後まだ正社員として働いたことがない人にも人気の求人となっているようです。
携帯販売員の正社員になりたい!受かるための志望動機の特徴と例文はコレ!

経験・年齢・学歴を問わず、幅広い接客スキルが身につくなど、正社員になったことがない人や異業種転職を狙う人に人気となる特徴を複数持っている携帯販売員。
しかし人気ということは、採用の競争率も高いということです。
そこで今回は、人気の携帯販売員正社員に採用されるための志望動機の特徴を解説します。
特定キャリアの携帯販売員を目指す場合はキャリアへの理解をアピール
まず、複数キャリアのデバイスを販売するような、総合携帯販売店での販売員を目指すのではなく、家電量販店の特定キャリアコーナーで販売したいと考えている場合は、キャリアへの愛情があることをアピールしましょう。
例えばauのショップコーナーで働きたいと考えている人は、auの企業理念、商品ラインナップ、企業取り組み、企業SNSをこまめにチェックして、「どうしてもここのキャリアのデバイスの売り上げに貢献したい!」という強い気持ちを志望動機に盛り込むのです。
キャリアのラインナップや取り組みに興味関心があって、貢献したいと思ってくれている人を採用したいと思わない人はあまりいないでしょう。
【例文】特定キャリアの携帯販売員を目指す場合
私が前職で勤務していた頃、貴社の○○店で、当時新機種だった○○を求めました。
その先に接客してくださったスタッフの方が機種に詳しいというだけではなく、今よりももっと安くなる料金プランへの切り替えを提案してくださり、本当に顧客起点で素晴らしい接客をされていると感動しました。
前職の営業職という経験を生かして、私も貴社の販売員として、親しみやすい接客でお客様に感動を与えたいと考え、貴社を志望致しました。
販売経験がある人は即戦力の可能性をアピール
正社員じゃなくても、過去にコンビニでのアルバイトや、飲食店でのホールのスタッフなど、対人接客・販売の経験がある人は、その過去の経験をアピールすることで、即戦力として活躍できることを志望動機に盛り込むことをおすすめします。
販売・接客業の共通点として、顧客とのコミュニケーションが発生する場所で勤務していたこと、自らの接客スキルでお店の売り上げに貢献してきたことなどが挙げられます。
このような共通点を強調し、携帯販売員としても活躍できることを志望動機でアピールしてみましょう。
【例文】販売経験がある人の場合
私はアルバイトという雇用形態ではありますが、アパレル販売員として3年間勤務してまいりました。
前職では子ども服からレディース・メンズなど幅広い商品を取り扱っており、店内全てのマップを頭に入れて、さらに商品の場所・在庫を把握しながら、お客様の好みに合わせた接客・販売を行なってきました。
この販売経験を生かし、貴社のラインナップは競合に比べても多いという特徴がありますが、○○種類以上の機種を展開されている幅広いラインナップを把握し、各商品特徴をお客様にわかりやすく説明することで、ご満足いただける接客ができると考えております。
正社員ならではの新しい取り組みへの意気込みを入れる
携帯販売員は、実は正社員求人を出していることが珍しく、ほとんどが派遣社員や契約社員やアルバイトなどの非正規雇用、少数がキャリア本社からの出向と、ショップ直属の正社員という構造になっています。
つまり、正社員枠で応募するからには、携帯販売員としてどのようなオリジナルな活躍ができるのかをアピールしないと、採用側としては「じゃあ非正規でも同じだから非正規雇用枠の方を多めに採用しよう」と、人件費の少ない非正規雇用を採用することになるでしょう。
だからこそ、携帯販売員の正社員としてどのような活動をしていくつもりなのかを明確に志望動機に盛り込んでいく必要があるのです。
【例文】正社員雇用を意識して書く場合
私は前職で派遣社員として企画職に就いていました。
しかし派遣社員ということで企画採用の優先順位が低く、ようやく通った企画では、通常の5倍の来店人数を達成することに成功しました。
貴社は学生時代から愛用しているキャリアであるとともに、今年SDGsの取り組みとして始められた○○プロジェクトにも、持続可能な企業として大変共感しました。
ぜひ貴社の正社員として、貴社商材の売り上げアップを達成するために、前職での企画力を生かして○○のような取り組みを実践していきたいと考え、貴社を志望致しました。
まとめ:携帯販売員の正社員は人気!高い倍率を乗り越えて採用されるために志望動機は状況に応じて書き分けよう

携帯販売員の正社員求人は、販売職の中でも比較的給与水準が高く、正社員で賞与も支給されることから年収400万円以上の優良求人もあります。
また未経験からでも始められやすく、ガジェット好きの若い世代から高い人気を誇っています。
ただ、人気ということはそれだけ倍率も高いということです。
少しでも採用されやすくなるよう、志望動機を自分の経験や目的に応じて書き分けてみましょう。
雇用形態を問わず販売経験がある人は販売経験をアピールし、キャリアへの思い入れがある人は入社への意気込みとして、今回紹介した例文を参考に志望動機を作成することをおすすめします。
