これを読めばOK!就活に効果的なOB訪問のやり方

OB訪問は、興味がある会社を訪問して社内の雰囲気や実際に努めている人の生の声を聞くことができるので、就活の際にとても役に立つ重要な機会です。

ただ、実際に行動に移している学生は全体の4割にとどまっています。ここでは、就活に良い効果をもたらすOB訪問の方法をご紹介します。

OB訪問は実際に就活に有利か?OB訪問で得られるメリット

OB訪問で多くの就活生が気になっているのは、訪問先の会社の内定が取れるかどうかということではないでしょうか。

確かに訪問した会社から内定をもらう学生もいますが、必ずしもOB訪問=内定とは限りません。訪問することで内定されるなら、ほとんどの就活生がOB訪問をしているでしょう。しかし、OB訪問をしている就活生は全体の4割にとどまっており、このことから考えても、確実に内定に繋がる行動ではないことが分かります。

本来OB訪問は、興味やあこがれている会社のobを訪ねて、仕事のやりがいや働き方・求められている人物像などを聞きに行くためのものです。実際に社会人として働いているOBの話を聞くことで、今後の就活に役立てるなど、メリットはとても大きいのです。

OB訪問の一番のメリットは、会社の研究ができることです。企業説明会などでは、会社の良い情報しか聞くことができませんが、実際に会社を訪問することで、そこで働く社員のリアルな声が聞けるのは入社後のミスマッチを防ぐのに有効で、会社を選択する際の重要な材料になります。

また、何社も会社を訪問する中で、どこに魅力を感じたかや会社理念・スタッフたちのビジョンなどが自分と合致しているかなどを深く考えることができ、自分自身を分析する良いきっかけになります。

また、OB訪問で話を聞く相手は、その会社の選考を突破した人ですから、当然どんな人物像が求められているかや選考の注意点などもアドバイスを受けることが可能で、試験の対策をじっくり練ることができます。

OB訪問をする就活生が半分に満たない理由

就活の際にプラスの影響をもたらすOB訪問ですが、約4割の学生しか実行していない理由は何なのでしょう。特に大手企業を目指しているのであれば、約6割の就活生がやっていないことを実践するのは、ライバルに大きな差をつけられる要因になります。

OB訪問で最大の障害になっているのが、最初のスタートが切れないことで、一番多い理由に挙げられています。どのようにしてOBを探したらよいか分からなかったり、社会人として働いている先輩に時間を割いてもらうのは大変だろうと考えている間に、めんどくさくなってやる気がなくなってしまうようです。

また、OB訪問をしたくて就職課に行っても、個人情報の観点から誰がどの会社に就職したか開示されるケースは少なくなっています。このような状況で、分からないまま説明会や面接・筆記試験の勉強などに突入する就活生が少なくありません。

OB訪問をしない理由が、希望の会社のOBを見つけられないではたいへんもったいない話です。まずは最初の一歩を踏み出すために、サークルやゼミの先輩など連絡が取りやすい身近な人にアプローチをしてみましょう。社会人として働いているなら、希望する会社でなくても似たような職種で働いている知り合いがいるかも知れません。

その他にも、SNSを利用して職歴から見つけ出す方法もあります。

社会人に対する偏った見方のために、なかなかOB訪問に踏み出せない就活生もいます。社会人として忙しく働いているのだから、わざわざ就活生に時間をとってくれるはずがないと考える就活生も多いようです。

ただ、どんな社会人でも就活をした経験があるのですから、自分が考えているのとは逆に、好意的に就活生を受け入れてくれるOBは多いです。

社会人になると、仕事を通して自分から積極的に行動することの重要性を身に染みて感じています。つまり、以下でお話しするOB訪問の基本をしっかり押さえていれば、積極的に会いに来てくれた就活生をいい加減に扱うOBは逆に少ないと言えるのです。

OB訪問でアポをとる時のポイント

社会人は就活生の立場を経験しているので寛容であるという話は上述しましたが、まずはアポをとる時のマナーがなっていなかったらすべて台無しになってしまいます。社会人は仕事をしているので忙しく、その中で時間を作ってでも会ってみたいと思ってもらえることが大切です。

そこで最も重要なのは、依頼する際のマナーです。マナーが守れていなければ、うまくいくものも台無しになってしまいます。アポをとる時の大事なポイントは2つあります。

まず、1つ目です。学生の間はあまり意識をしていませんが、メールを送る際には、必ず相手の会社名・役職・部署名・名前をワンセットにします。OB訪問のメールで多いのが「○○会社○○様」など役職や部署名が書かれていないものです。

正式には「○○会社代表取締役○○様」です。会社を訪問するのだから役職は関係ないと考える就活生も多いですが、これはメールを送る相手にたいへん失礼です。事前に役職や部署名を調べたり、名刺を交換する練習をして社会人とやり取りをする自分を常にイメージしておくことが大切です。

また、自分のメールアドレスや携帯番号などを添付しておくと、相手も連絡を取りたいと思った時にすぐに行動を起こせます。さらに、メールの文末に大学・学部・学科名・名前を付けると、社会人のビジネスメールらしい形に仕上がります。もう一つ工夫して、研究室やゼミのHPのURLを入れることで、自己PRとして活動内容などを間接的に伝えることができます。

2つ目は、チャンスがあればこまめにメールを送ることです。特に相手が人事担当であれば、1日にたくさんの面接を行います。相手に失礼がない範囲で、用件があればすぐにメールを送ることで印象に残ります。特に、時間に遅れるなどネガティブな内容ほど即効性を持たせなければいけません。

また、確認事項がいくつもある場合は、相手が見やすく要点がすぐに分かるように箇条書きにするなどの工夫が必要です。ダラダラと長い文章では、会う前から分かりづらい人という印象を与えてしまいます。

準備を万全にしてOB訪問に臨む

OB訪問をする就活生の中でも、準備を一生懸命にしてきたことが分かると印象が良いです。自分の立場で考えれば、あなたに会いたかったんですという話し方をされる方が、誰でも良かったんですというニュアンスで言われるより何十倍も気持ちが良いです。

訪問先の相手もそれと同じです。就活生の中には、会社のOBならどの部署で働いていても構わないと考えている学生が少なくありません。ただ、会社の中にはさまざまな役割があり、同じ会社でも部署が違えば仕事内容は全く異なります。依頼を受けた相手が、どのような人物に会いたいのかを説明できないなら、どのように思われるかは想像がつくでしょう。

大切なのは、アポをとる前に、会社のどの部署で働いている人に会いたいかはっきりとしたイメージを持つことです。また、最低限会社のことを調べてからアポを取ることが、社会人としてのマナーになります。

無事にアポを取ることができたら、せっかく時間を作ってもらったのだから有効に活用するためにも、当日に話す内容をしっかりと考えましょう。

例として、「仕事をする上でのやりがいやきつい部分を教えてください」「どんな人と一緒に働きたいですか」「会社や部署で大切に共有されている価値観は何ですか」などがあります。失礼のないように、聞きたいポイントやOB訪問をした目的を明確にし、できれば本音を引き出せるような工夫をするのがポイントです。

OB訪問の当日のマナー

OB訪問の事前準備が整ったら、当日にできるだけ好印象が残せるようにいくつかのマナーを覚えておきましょう。まず、到着する時間ですが、15分前には集合場所に着くように、あらかじめバスや電車の時間・場所のチェックを入念に行います。

仕事が終わった後にカフェなどで時間を作ってもらえることもあるので、遅れることがないように気を付けましょう。もし、何かの都合で遅れるようなことがある場合は、すぐに連絡を入れて事情を説明し、謝罪の意を表すことが大切です。

食事をする場所では、あくまで決定権は相手側にありますが、何が良いかを尋ねられた時は、注文したいものを素直に伝えましょう。極端に相手より値段が安いものを選ぶと不快にさせることもあるので、相手と同じくらいかそれ以上のものを選ぶことも気遣いとして大切です。また、リラックスして話せるように食事の場所が選ばれているので、話がしづらい食事内容は避けた方が無難です。

食事が終わったら、会計時にお金を支払ってくれることも少なくありません。相手は社会人なのだから当然という態度は印象を悪くします。

お金を払う意思があることを伝えるためにも、会計の前においくらですか?などと聞くことを忘れないようにしましょう。それでも自分が支払うと言われるなら、ご馳走してくれたことや時間を作ってくれたことへの感謝の言葉を伝えます。

OB訪問後には、どんなに遅くなってもお礼の連絡は1日以内に入れます。訪問を通してどのような気づきや学びがあったかを伝えると、相手も自分の話が役に立ったと分かり、安心すると同時に自分自身のアウトプットに反映させることができます。

また、その際に話をしてくれた方のイレギュラーな対応や感動したことなどを話に交えると、相手に与えるインパクトが大きくなります。肝心なのは、できるだけ早くです。人の記憶は時間とともに薄れていきます。特に会社の紹介をしてくれるような人は、仕事も忙しいでしょう。

少し時間を置いた方が心がこもって良いなどと考えていると、感動は薄れあまり効果がありません。要は、相手の立場になって嬉しいと感じることを積極的に実践していく行動力が重要なのです。

OB訪問の経験は、社会人になっても役に立つ!

OB訪問の目的や、アポから当日までの気を付けたいマナーについてのまとめでした。

就活生で会社を訪問する人はまだ多いとは言えませんが、マナーをしっかりと守って臨めば、相手に好印象を与えることができます。自分自身も就職活動に有意義な情報を得られたり、自己分析をするきっかけを作ることができるなど、メリットもたくさんあります。

OB訪問の経験は社会人になっても役に立つので、まずは最初の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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