就活で失敗しないための履歴書の書き方

就職活動といえば、履歴書の提出が欠かせないものです。

しかしながら、新卒生の中にはこれまで履歴書を書いた経験がない(または少ない)人もいることでしょう。

ここでは、新卒生が就活で失敗しないための履歴書の書き方やポイントについて詳しくみていきます。

「基本情報」も手を抜かず丁寧に

「基本情報」も手を抜かず丁寧に

自身の「個人情報」「学歴・職歴」といった「基本情報」を書くときでも、気をつけたいポイントはいくつかあります。

まず、「氏名」を書くときは「やや大きめ」を心がけることがポイントです。もし、自分の名前を小さく書いてしまうと、相手に「自信のなさの現れ」と受け取られかねません。また、「ふりがな」の場合には平仮名を、「フリガナ」の場合には片仮名を使うことも忘れないようにしましょう。

氏名欄の中に押印箇所がある場合は、忘れずに押印しておきます。この場合、押印は履歴書をひと通り書き終えた後ではなく、初めに押してしまうことがおすすめです。

これは、押印ミスによって台無しになってしまうのを避ける狙いがあります。そして、意外と勘違いが生じてしまいがちなのが「日付」です。

ここには、履歴書を作成した日付ではなく、実際に提出する日付を記入するのが通例とされています。履歴書を郵送する場合には、ポストに投函する日付を記入しておけば問題ありません。

次に、「住所」はかならず都道府県から書き、マンション・アパート名も省略せずに記入するのがポイントです。この際、「1丁目2番3号」のように書き、「1-2-3」のようにハイフンを使わない表記も心がけましょう。

さらに、履歴書の種類によっては「メールアドレス」の記入を求められることもあります。このケースでは、社会人として恥ずかしくないアドレスや誰のアドレスなのか分かりやすいものを選びたいものです。万が一持っていない場合は、フリーアドレスで適切なものを準備しておきましょう。

また、携帯電話のキャリアメールを利用する場合は、迷惑メール防止フィルターの設定にも気をつけておきたいものです。これは、企業サイドからの連絡がメールを介して行われるケースも想定されるからです。

続いて、「学歴」欄には中学校卒業から順番に記入していきます。

このとき気をつけたいのが「○○高校」などの略称ではなく「××県立○○高等学校」のように正式名称を用いて記入することです。大学の場合は、大学名・学部・学科の順に記入していきます。

もちろん、新卒のみなさんは「卒業見込み」も書き忘れることのないようにしましょう。「職歴」に関しては、アルバイト経験があったとしても記入する必要はありません。

ここは、正社員として働いた経験がある場合にのみ書くのが通例だからです。

「基本情報以外」の欄で自己アピールを

「基本情報以外」の欄で自己アピールを

「趣味・特技」の項目は、さほど大切だと感じられないかもしれません。しかし、将棋やテニスといった趣味は「1つのことを長年続けている」ことのアピールにもつながりますので重要です。

また、書道などの特技は面接の際に面接官が話をするときの「きっかけ」にもなります。自分が興味を持ち得意とする分野の話題は、緊張しがちな面接の場でもリラックスして話せるのではないでしょうか。

大切なのは、ただ単に趣味や特技を記入するのではなく、採用担当者に何を感じとってほしいのかを想定して書く内容を選ぶことです。

次に「資格・免許」の記入で注意しておきたいのが、正式名称を用いて記入することです。

たとえば「英検○級」のように書くのではなく、「実用英語技能検定○級」と書くのが望ましいと言えます。

また、既に取得したものだけでなく、現在取得に向けて勉強しているものがあれば、記入しても構わないでしょう。「ゼミナールの研究・得意な学科」で求められるのは、「その研究テーマを選んだ理由」と「それをどう仕事に生かせるか」の二点です。

これにより、担当者は学生の「価値観」「問題意識」について知り、自社に合った人材なのかを見極めようとしています。そして、「学業以外の取り組み」にはサークル活動や部活動などを通じて、努力したことや何を学んだのかを書きます。

このときに重要なのが、「どのような問題をどう乗り越えたのか」を忘れずに記入しておくことです。

さらに、それ以外でもボランティア活動の経験があれば、ここでアピールしておきます。

また「飲み会の幹事」「旅行の企画」など、遊びやレジャー要素の強いものは避けておくのが無難です。もちろん、こういった経験を書くことも、希望する業界や職種によっては問題なしとされることがあります。

「自己PR」欄は、履歴書の中でもいちばん重要な項目のひとつだと言えるでしょう。なぜならば、履歴書を提出する企業ごとに求める人物像というのは異なるからです。ここでありがちな失敗は、あれもこれもと「盛りだくさん」にアピールポイントを記入してしまうことです。

これでは、せっかくのアピール要素が薄まってしまうおそれがありますので、これぞというものを1つか2つに絞って内容を濃くすることで印象に残るものに仕上げていきましょう。

「志望動機」でライバルに差をつけるには

「志望動機」でライバルに差をつけるには

「志望動機」は「自己PR」と並んで、履歴書の最重要項目だと言える部分です。「貴社の○○に大きな魅力を感じた」「貴社の○○という企業理念に共感を覚えた」などという通り一遍のものでは、けっして上手い書き方だとは言えません。

「どうしてこの業界を選んだのか」「なぜ競合企業でなくこの企業でなければだめなのか」といった理由を明記することが何よりも重要です。

また、これらをしっかりと書けるかどうかで業界・企業研究にどのくらい熱意を傾けたかを判断されてしまいます。

ここでポイントとしたいのは「情報の密度」と「説得力」の二点です。「密度」の面では、希望する企業の情報をどれだけ丹念に集めて判断したかが重要視されます。

企業の説明会やウェブサイトで公開されている情報はもとより、その企業が発行している広報誌やパンフレットなどもできるだけ入手しておきたいものです。

さらに、応募する企業の業界全体を扱っている業界紙や専門のウェブサイトを通じて、間接的な関連情報を集めておけば「密度」はぐんと高まります。

また、新聞やニュースで知ったことや実際にその企業の商品やサービスを利用して気づいたことを書くのもよいアピールとなるでしょう。インターンシップやOB・OG訪問などに積極的に参加した経験を添えるのも有効な手段の一つです。

一方で、「説得力」のある内容にするためには「文章の構成」にも気を配る必要があります。限られたスペースの中では「結論」「理由」「補足情報」の順で書けば、無理なくアピールすることが可能です。

また、事前によく内容を整理してシンプルで分かりやすい文面を心がけるのも欠かせない要素です。最後に「志望動機」欄の下に「本人希望記入欄」がある場合は、「貴社規定に従います。」とシンフルに書くのが無難です。

これは、「転職」ではなく「新卒」で就職活動を行う場合、謙虚な姿勢が好まれるとされるからです。

事前の準備が成功のカギ

履歴書の記入項目は「個人情報」「学歴」「資格・検定」といったどの企業に提出する場合でもほぼ変わらない項目があります。

一方で、「自己PR」や「志望動機」といった企業ごとに内容を変えるべき項目があるのも事実です。あれやこれやと考えをめぐらせながら書くのではなく、アピールすべき点や伝えたい内容をしっかり整理してから書き始めるのがおすすめです。

こうして内容のしっかりと練り上げられた履歴書は、あなたの就活を成功へと導く強い味方となってくれることでしょう。

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