よく見る総合職とは何?就活で総合職を受ける際に知っておくべき総合職の仕事内容とは?

就活のために情報を集めていると、何度となく目にするのが「総合職」の3文字。

しかし、総合職の仕事内容についてきちんと答えられる自信のある人は、意外と少ないかもしれません。

ここで総合職について一通りの知識を確認し、就活をスムーズに行える準備をしておきましょう。

あなたはきちんと答えられる?そもそも総合職とは

あなたはきちんと答えられる?そもそも総合職とは

総合職は、「総合的な判断」を必要とする「基幹的な業務」に携わる職を指す言葉です。就職後には、企業内のさまざまな部署や仕事を経験することで総合的な視野を養い、将来的には企業の中枢を担う存在を目指します。

これに対する言葉が「一般職」で、こちらは定型的な一般事務を行うことで総合職をサポートする存在です。企業の採用情報の多くには、総合職での募集なのか一般職でのものなのかが明記されています。応募時にどちらを選択するかにより、その後のキャリアや給与、人生設計などに大きな影響を及ぼすこともしばしばです。

したがって、その違いや特徴をよく知り、自分の適性を見極めることは、欠かせないものだと言えるでしょう。

総合職・一般職という区分は、1986年(昭和61年)に通称「男女雇用機会均等法」が施行されたときに生まれたものです。

それまでは、どんなに意欲や能力があっても、女性が就ける職は事務職などのサポート的なものに限られがちでした。つまり、男性か女性かで募集や採用が決まっていた時代がかつて存在していたのです。

その後、「女子差別撤廃条約」に批准したことをきっかけに同法が制定されました。それに従うかたちで、従来の男性・女性という区分ではなく、総合職・一般職という区分は生まれたのです。

女性であっても総合職を目指すこともできますし、男性であっても一般職を目指すことも可能です。とはいえ、形式上は男女差別が撤廃されたものの、総合職の採用比率は男性8に対して女性が2であるのが現状です。これは、わが国が抱える早急に改善すべき課題だと言うことができます。

かならず押さえておこう!総合職と一般職の違いとは

総合職と一般職の違いが大きく現れるのが、その業務内容です。

総合職が「基幹的な業務」に携わるのに対し、一般職はその「補助的な業務」を担当します。たとえば、宣伝部門の場合、総合職は「広告やCMの企画・立案」を行うことが仕事です。

一方、一般職はその際に生じる「事務作業」を行うことで総合職をサポートします。総合職は将来の幹部候補であるため、このようにより責任の重い仕事を任されるのです。

任される仕事が違えば、それが待遇や給料に反映されるのは当然のことです。総合職と一般職とでは基本給や昇給率が、大きく異なります。入社直後は両者でさほどの差がついていなくても、数年後には年収で100万円以上の差がつくことも珍しくありません。

もちろん、総合職の方はどんどんキャリアアップしていきますので、年収もそれに比例して上昇していきます。そして、最終的には倍以上の差をつけることが出来るのも総合職の魅力です。

総合職には将来的に「総合的な視点」が求められますので、さまざまな部署や仕事を経験する必要があります。そのため、配置転換や転勤、出向などもしばしば行われるのが特徴です。これが海外に支社を持つグローバル企業ならば、海外への転勤だってけっして珍しくありません。

一方、一般職として入社した場合、転勤は原則ありませんし仕事も一定の範囲内に収まります。また、近年では「エリア総合職」という名前での募集を見かけることも多くなりました。

これは、仕事内容は総合職と大差ないものの、転勤はあらかじめ指定された「エリア内」にとどまるというものです。

ただし、この場合の給与は、単なる総合職よりも低めに設定されていることが多いので注意が求められます。

就活時には決めておきたい!総合職と一般職のどちらを目指すべきか

就活時には決めておきたい!総合職と一般職のどちらを目指すべきか

総合職と一般職とではさまざまな違いがあるため、就活時にはどちらに応募しておくか決めておくことが必要です。

給与や待遇面で大きな違いが生じるため、その後の人生設計に多大な影響を及ぼしてしまうからです。もちろん、収入が多い方が魅力的に思えるのは当然のことですが、問題はそこだけには留まりません。

給与が高いということは、それだけ難しい仕事をこなす必要がありますし、責任だってつきまといます。一般職よりも多くの残業や休日出勤を余儀なくされることもあるでしょう。

転勤が付き物だというのも、大きな判断材料の一つです。大企業の場合は、全国に支店や営業所を構えていることも珍しくありません。数年ごとに引っ越しが必要となると、家族の生活にも影響を及ぼします。

単身赴任で対応するというのも一つの手段ですが、その分家族と過ごす時間が限られてしまうことになるでしょう。仮に独身だったとしても、家庭環境によっては転勤が難しい場合だって想定されます。

もちろん、本人の性格や仕事に対する適性も考慮されなければなりません。リスクを恐れずにどんどん新しい仕事に取り組みたいと思う人もいれば、一つの仕事にコツコツと取り組むことに喜びを見出す人もいます。

このように、総合職と一般職の選択は単に給与や職務内容だけで決められるものではありません。自分の将来像と置かれた現状とをよく考え合わせた上で、決めておく必要があります。

また、多くの企業で総合職と一般職の併願は認められていないのが現状です。いずれにしても、募集要項をよく読んだ上で分からないことは採用担当者に確認するようにしましょう。

どんな人が向いている?総合職に求められる人物像とは

どんな人が向いている?総合職に求められる人物像とは

総合職に向いている人には、いったいどのような特徴があるのでしょうか。

まずは、仕事に関する責任や裁量の大きさという観点から考えてみましょう。総合職では、自らの責任で判断を下して仕事を進めることが求められます。

そのため責任は比較的大きいものの、その分ある程度自らの裁量で仕事ができるのが特徴です。一方で、一般職は総合職を支えていくことが仕事内容の中心になるため、責任は比較的小さくなると言えます。

たとえば、営業部門の場合は、最前線に立ってクライアントと交渉して仕事を取ってくるのが総合職で、そこに必要な書類を揃えたり旅費の精算業務などのサポートを行っているのが一般職のイメージです。

こうしてみると、総合職は新たな仕事を生み出していく、言わば「ゼロを1にする」ことが得意でそこに喜びを見出せるような人に向いていると言えそうです。

一方で、一般職の場合は定型業務の改善を図るなど「1を5や10にしていく」作業をこなせる人向きだと言えます。

また、責任が比較的大きいため、その見返りとして昇進・昇給が用意されているのが総合職です。重圧の中で成果を出したときに、その評価が給与として現れることがやる気につながる人は、総合職に向いている人だと言えます。

逆に、重圧や成果による評価が苦手な人は、総合職には不向きだと言えそうです。さらに、総合職には転勤や配置転換がともないますので、見知らぬ土地や未知の仕事に興味を持って飛び込んでいける人には向いています。

もし、新しい場所や人間関係になじむのに時間がかかってしまう人は、避けておいた方が無難だと言えるでしょう。

これから就活を始めるみなさんへ

これから就活を始めるみなさんへ

一口に総合職と言っても、その内情は企業によってもさまざまです。また、総合職と一般職の間に明確な線引きのない企業も存在します。本当のところはどうなのか、これを知るには実際にその企業で働いている人に聞いてみるのも有効な手段です。

就活の一環でインターンに参加したり、OB・OG訪問をしたりすることもあるのではないでしょうか。

こういった機会を逃さずに、疑問に思うところがあれば何でも聞いておこうとする姿勢こそが、就活を成功へと導いてくれると言えそうです。

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