就活で印鑑が必要なのはどのようなとき?就活生が知っておくべき印鑑のこと

就活では、さまざまなシーンで印鑑が必要になってきます。活動を始める際に慌てないためにも、早めにしかるべき印鑑を準備しておくことが大切です。

ここでは、印鑑が必要になるシーンや用意しておきたい印鑑の種類などをお伝えしていきます。

印鑑が必要になるシーン1「履歴書を作成するとき」

印鑑が必要になるシーン1「履歴書を作成するとき」

就活で印鑑が必要になるのが、履歴書を書くときです。市販の履歴書は、氏名欄の隣に押印欄が設けられていることが多いです。

このような履歴書を使って応募書類を作成するときは、所定の欄に印鑑を押す必要があります。

押印欄があるにもかかわらず印鑑を押していないと、履歴書に不備があると判断されてしまう可能性があります。ちなみに、総務省が「押印見直しガイドライン」を発表してからは、履歴書の押印は必ずしも必要ではなくなっています。

押印欄がない履歴書も見られるようになっており、使用する様式によっては印鑑を押さなくてもとくに問題にはなりません。

記載されている内容に間違いがないことを証明するのが、押印の役割です。

履歴書の場合は本人の署名があれば内容の証明はできますが、押印と署名がセットになった署名捺印のほうが効力が高いのは事実です。

こういった点にこだわる企業は、依然押印を重視する傾向があります。

お店によっては押印欄がない履歴書しか扱っていないこともあるため、応募書類を作成する際には念のために印鑑を用意しておいたほうが安心です。

印鑑が必要になるシーン2「面接のとき」

就活の面接では、印鑑を持ってくるように指示されることがあります。

面接会場では、書類に記入をするときなどに印鑑が必要になります。面接の際に記入を求められることが多いのが、交通費支給の領収書や個人情報の扱いに関する同意書などです。

面接交通費が支給される場合、会場で現金を手渡されるケースも少なくありません。このようなお金を本人が確実に受け取ったことを証明するのが、署名と押印です。

また、面接会場では、個人情報の扱いに関する同意書にサインを求められることが増えています。

プライバシーマークを取得している企業に応募するときは、こういった書類の記入が必要になることが多いです。

このほかにも、秘密保持に関する書類や健康状態の申告書などを書く際に印鑑が用いられます。面接で提出を求められる書類は、概して記入した日付が重要視されます。

例えば、交通費支給の領収書の場合、会社側がいつお金を支払ったかがポイントです。署名と捺印があればそれだけ効力が高くなることから、応募者に印鑑を持参させる企業が多く見られます。

面接に行く際には、とくに指示がなくてもカバンのなかに印鑑を入れておきましょう。

印鑑が必要になるシーン3「入社手続きのとき」

印鑑は、入社の手続きをするときにも必要です。多くの場合、内定が決まった後には内定承諾書や入社承諾書などの書類を企業に提出します。

内定承諾書や入社承諾書は、本人の意思を確認するのが大きな目的です。

このような書類は、入社誓約書という形で提出を求められることもあります。入社誓約書は、いろいろな内容が盛り込まれているのが特徴です。

会社の就業規則を遵守することや、会社に損害を与えたときのルールなどが記載されており、署名捺印することで本人がすべての内容を確認したとみなされます。

会社によっては、入社誓約書で履歴書の内容に間違いがないことや個人情報の扱いに同意すること、などを応募者に約束させるケースも見られます。

ちなみに、入社誓約書には「正当な理由がなければ入社を拒否できない」などの条項が盛り込まれている場合が少なくありません。

こういった書類に署名捺印をした場合、「以後は内定を辞退できないのでは」と思いこんでしまう人もいるかもしれません。

しかしながら、署名捺印をして書類を提出しても、内定辞退は可能です。押印の効力は、書類に記載されている内容によっても変わってきます。

就活シーンでは認印を使うことが多い

就活シーンでは認印を使うことが多い

就活で必要になる印鑑は、ほとんどが認印です。履歴書はもちろんですが、入社誓約書や内定承諾書などを記入するときも認印を使用するのが一般的です。

印鑑には、認印のほかにも銀行印や実印があります。銀行印は、金融機関に口座を開くときに届け出る印鑑のことです。

また、実印は自治体に印鑑登録をしている印鑑であり、法的な効力がもっとも高い印章です。

ちなみに、銀行印は入社後に口座振替の依頼書などを作成するときに必要になるケースがまれにあります。給与の振込依頼書などは、認印があれば事足りるケースがほとんどです。

実印は、就活では余り使用する機会がありません。「15歳以上であること」や「住民票を置く自治体に登録していること」などが条件になっている実印は、印鑑登録証と一緒に使用するのが一般的です。

入社後に印鑑登録などを求められない限り、慌てて実印を準備する必要はないでしょう。ただ、第三者に身元保証書などを書いてもらうときには、保証人の実印が必要になってくるケースもあります。

就活で使える認印の特徴

認印として使用する場合、いろいろなタイプの印鑑が候補に挙がってきます。実印と比べると認印はさほど条件が厳しくないため、好きなデザインのものを選んで使用することが可能です。

ただ、就活のシーンでは、ふさわしい印鑑と余り適さない印鑑がわかれます。例えば、就活の認印に適しているのは、直径が1センチ前後の印鑑です。

このぐらいの大きさの印鑑なら、履歴書の押印欄にもバランス良く印影を押せます。印影が大きすぎたり小さすぎたりすると、非常識な人と思われかねないため注意をしましょう。

印鑑にはさまざまな字体がありますが、認印は一般的に読みやすさが重視されます。

就活の場合は、楷書体や行書体、隷書体などのシンプルな字体の印鑑を選ぶのがベストです。文字を崩した篆書体などは実印ではよく使われますが、就活の認印には余り用いられません。

また、就活の認印は男性も女性も苗字のみが漢字で刻印されたものを使用するのが一般的です。名前だけが刻印された印鑑やかな書きの印鑑は、就活の場では少し目立ってしまうことが考えられます。

認印が購入できる場所

認印が購入できる場所

就活用の認印は、いろいろなお店で入手ができます。印鑑の専門店はもちろんですが、文房具店や100円均一のショップでも購入が可能です。

インターネットで印鑑を販売するお店でも、認印として使えるさまざまな印鑑を取り扱っています。素材にこだわった印鑑を選びたいときには、品ぞろえが豊富な専門店や通販のお店が役立ちます。

このようなお店は、選べる素材のバリエーションが豊富で、商品の価格帯も広いのが魅力です。黒水牛や本柘などは、認印でもコンスタントに人気がある素材です。耐久性に優れるチタンやローズクォーツなどの天然石の印鑑も、好評を得ています。

認印は、銀行印や実印よりも使用する頻度が高い印鑑です。入社後にも引き続き使う予定があるときは、気に入った素材の認印を選んでみるのもよい方法になるでしょう。

専門店や通販のお店の場合、オーダーメイドで認印を作ってくれるケースが多いです。字体の相談に応じてもらえることがあり、自分好みの印鑑を作ってもらえるのがこの手のお店のメリットです。

ただ、専門店や通販のお店は、印鑑が仕上がるまで少し時間がかかることがあります。

急いで認印を手に入れる必要があるときは、既製品を販売する文房具店や100円均一のショップのほうが便利かもしれません。

印鑑を押すときのコツ

認印をきれいに押すには、ちょっとしたコツがあります。例えば、印影の線が途中で切れないようにするためには、インクの付け方に気を配るのがポイントです。

刻印の部分にまんべんなく朱肉の色がついたのを確認してから紙に押すと、失敗が少なくなります。

また、用紙の下にマットを敷くのもポイントの1つです。用紙の下が硬い場合、均一に色が付かずに印影が部分的に薄くなってしまうことがあります。

マットがないときには厚みがある雑誌でも代用ができますが、面接会場などでこのようなアイテムを使用するのは少し難しいでしょう。

きれいに押せるかどうかが心配なときには、ミニサイズの捺印マットを持参して面接に臨むのも1つの方法です。

印影を美しく見せるには、捺印する場所にもこだわりましょう。印影は、押印欄の中央にくるように押すのがベストです。

印鑑には、印影を見なくても上下の区別がつくように、印や当たりと呼ばれる凹みがついているタイプがあります。このような印鑑なら、まっすぐに捺印できる可能性が高いです。

印鑑を置いた場所から位置がズレないように注意しながら、しっかりと印影を押しましょう。

就活ではインク内蔵型の印鑑は不可な場合が多い

インクが内蔵された印鑑は、就活の場では使えないケースが多いです。このタイプは、朱肉がなくても印影が押せるのが便利な点です。

しかしながら、こういった印鑑は素材にゴムが使われているため、経年劣化によって印影が変化しやすいと言われています。

本来の印鑑の効力が得られなくなる可能性があることから、「インク内蔵型の印鑑は不可」としている企業がほとんどです。印影の照合などでは、細かい部分の違いがチェックされます。経年劣化によって刻印の形が変わってしまうと、同じ印鑑でも印影が合致しなくなるかもしれません。

丈夫な木や金属などが素材になっている印鑑なら、経年劣化の影響は少ないと言えます。

インク内蔵型の印鑑しか持っていない人は、就活前に別な印鑑をそろえておきたいところです。この手の印鑑は、公的な書類や契約書類では印鑑として認められません。

面接会場などで使用している場合、採用担当者から注意を受ける可能性があります。ビジネスマナーがまったくわかっていないと思われてしまうと、面接で不利になることもあるため注意をしましょう。

印鑑は就活中の必須アイテム

就活中は、急いで書類を書かなければならない状況もでてきます。必要なときに適当な印鑑がないと、就職のチャンスを逃してしまうかもしれません。

オールマイティに使える印鑑を1つ用意しておけば、いろいろなシーンで臨機応変に対応ができるでしょう。就活で大活躍してくれる認印は、比較的リーズナブルな価格で手に入ります。

ここでご紹介したような印鑑なら、安いものでも就活で活用ができます。常に印鑑を携帯するようにすると、就活にも落ち着いて臨めるようになるでしょう。

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