就活の軸って何?就活時に考えるべき就活の軸!

これから新卒で就活をされる方は「就活の軸」についてどのような基準を設けているでしょうか?

自分らしく働くためには企業選びの軸をしっかりと見極めることが大切です。

また、軸を持って就活することで、企業に対しても明確な応募の意図をアピールすることができます。

今回はこの就活の軸について説明していきます。

就活の軸とは?

就活の軸とは、言いかえるなら就職先を選択する自分の考え・判断基準です。

自分の考えや判断基準とは「IT関連の仕事がしたい」「給与の高い企業に就職したい」「海外で活躍したい」など人によりさまざまですが、就職に対する自分の考えや意思を明確にすることが重要です。

また、就活の軸は企業の特徴を基にして選ぶ「企業軸」と、自分が希望する職種や企業を選んでいく「自分軸」の2つに分けられます。

就活の軸が決まっていない場合は、企業軸と自分軸に対する考えがまとまっていない可能性があり、改めて自分を見つめ直す必要があります。

自分軸で就活を考える場合、どんな仕事がしたいのか、仕事選びは何を重視しているのか、得意な分野の仕事は何かということを改めて考えてみる必要があります。

一方、企業軸で考える場合は、企業の規模や知名度で選ぶのか、将来性で選ぶのか、福利厚生の充実さで選ぶのかなどを自己分析も兼ねて考えることが必要です。

なかなか答えが見つからない場合は、過去を見つめ直してみることも大切です。

例えば、学生時代にスポーツで得た達成感や、子ども時代に憧れていた職業、過去に夢中になった趣味など、過去のさまざまな経験から思いもよらないヒントが見つかる場合もあります。

新卒で就職活動について考える場合、まだ自分が経験したことのない仕事について、その仕事が合っているかどうかの適性を判断するわけですから、最初は就活の軸が決まらないということは一般的によくある事例です。

また、軸を決めたとして就活を通してもさまざまな企業を知るうちに、軸に対する考え方に変化が生じる場合もあるものです。

しかしまずは、しっかりと自己分析を行った上で、就活の軸を決めましょう。

就活の軸にはどんな具体例があるのか?

就活の軸には、具体的にどのような例があるのかを自分軸と企業軸に分けて見ていきます。

「自分軸で考える場合」…人と関わる仕事がしたい・ものづくりの仕事がしたい・成長市場で働きたい・専門性を活かしたい・海外拠点で働きたい・自分自身が成長できる現場で働きたい・尊敬できる経営者の下で働きたい・仲間と協力しながら働きたい・将来起業を見据えて働きたい。などが一般的にあげられます。

「企業軸で考えた場合」…給与制度・企業の社風、雰囲気・社会貢献度・事業内容・自己成長環境・転勤の有無・ワークライフバランス・仕事への裁量権・人事評価制度・経営理念。といったことがあります。

これらの例は一般的なものですが、軸に対する考え方は人それぞれですので、他にも軸となる動機が見つかる場合もあります。

また、軸が複数ある場合はどの軸が優先するのか順位をつけておくとブレにくくなります。

軸が決まらず迷ってしまう場合は、一人で悩まず就活を終えた先輩などに相談する、企業の説明会やインターンに参加するなど、軸を決めるための方法を変えてみることも大切です。

なぜ企業は軸を聞くのか?

面接の担当者は就活生に「なぜあなたは弊社を選んだのですか?」という志望の動機を聞きます。

志望の動機とはまさに就活の軸に当てはまり、企業側は就活生がどんな思いで応募をしてきたのか、就活生の企業に対する考えを知りたいのです。

新卒の就活生は企業に応募する際、「この企業に入社して、自分はやっていけるのだろうか?」「この企業を選んで間違いないのだろうか?」といった不安を持ちます。

しかし企業もまた、「この応募者はこの会社でやっていけるのか?」「自分でこの仕事をやりたくて応募してきたのか、それともただなんとなく応募してきたのか?」といった考えや適性を見ようとします。

もし、就活生が動機である軸をあいまいにしていた場合、採用する側の企業は就活生に対して不安感を抱くことになり、その結果採用に対してマイナスの評価を抱くことになります。

それに対して就活生がしっかりとした軸(志望の動機)を持っていた場合は、就職に対する向き合い方や、企業に対する考え方が伝わり、採用する企業にとっては好印象にうつるため、採用に対してプラスの評価になります。

このように就活の軸は就活生にとって大切な意味を持つため、企業に応募する際は、就活の軸を明確にしておく必要があります。

就活の軸はどのように答えればいいのか?

就活の軸を明確にすることは就活において大切なことですが、せっかく明確な軸があるにもかかわらず、面接の本番で答えられなければ意味がありませんので、実際に企業に聞かれたときにきちんと答えられるようにする必要があります。

企業に「あなたの就活の軸はなんですが?」と聞かれた場合、どのように答えればいいのかを考えるとき、まず1つ目により具体的に答えることが大切です。

「会社で自分を成長させたい」「将来性を見据えて働きたい」などの答えでも誤りではありませんが、漠然とした答えは相手に伝わりにくいものです。

“会社で自分を成長させたい”と答えるのであれば、具体的に会社で何を通して成長したいのか、自分の何を成長させたいのかなど、経験や自分の考えを交えながら具体的に答えれば、より相手に対して伝わりやすくなります。

2つ目は自分目線ではなく、企業目線で答えることです。

例えば、「御社の取り扱っている商品が好きなため」「ずっと御社が提供するサービスに加入しているため」などと答えることは、企業にとってはうれしいと感じてもそれはあくまで消費者目線であり、実際にその企業で働く目線ではありません。

もしそのように答えるのであれば、「御社の商品が好きなため、将来的にその商品に携わるプロジェクトに参加したい」など、自分が働くならどのように仕事に携わっていきたいのかを具体的に答えるようにします。

3つ目は応募先の担当者に就活の軸を聞かれたときに、一般的な答えでは相手の心に響かないため、就活の軸をどの企業にも当てはまるものとして考えるのではなく、応募する企業に対して魅力的な答えになるように、軸となる答えを考えておくことです。

以上をまとめると、就活の軸を答えるときは、軸をより具体的な内容にし、企業目線で話すようにして、自分の考えを交えながら応募する企業が魅力的に思えるような就活の軸を答えるようにすることです。

就活の軸に対する具体的な回答例は?

応募先が決まり、実際面接で就活の軸を聞かれたときのポイントとして、まず始めに就活の軸を端的に述べてからその理由やきっかけを話します。

そして、最後に軸が応募する企業にどうつながっているかを話します。このように最初に就活の軸を述べたあと、理由やきっかけを話すと、より印象に残りやすく、話がまとまりやすくなります。

そこで”企業の事業内容を軸にした場合”の具体的な回答例は以下のようになります。

例文1

私は、自分が普段の人々の生活にどのように役に立っているかを軸に考えています。

企業である以上利益を出すことが目的であることは分かりますが、企業としての活動がいかに人々の生活に役に立っているかということが、私はやりがいに感じます。

私は大学時代、震災復興のボランティアをしていた経験があります。

その時、多くの人から役に立って感謝をしているという言葉をもらい、当時の感動が忘れられません。

企業を通して人々の生活に役に立てる仕事に取り組めるような軸を大切にしていきたいと思います。

例文2

私は、常に一人の技術者として成長できる環境であることを軸に考えています。

私は大学時代、情報工学科でSEについて学んでいました。

その間何度も困難なことや不明点に直面しましたが、教授や周りの友人、先輩方にサポートしてもらうことができて、SEとしての知識や考え方をたいへん多く学ぶことができました。

私はこの成長が自分自身のさらなるやる気やモチベーションつながるため、企業で成長ができる環境であることを軸に就職活動を行っています。

次に”働く環境を軸にした場合”の回答例を紹介します。

私は、自分の努力した結果が給与に反映されるインセンティブのある企業で働くことを軸にして就職活動をしています。

理由は目標額を決めてがんばることがモチベーションの上昇につながるからです。

私は学生時代、インターネット関連のコールセンターでアルバイトをしていました。

基本給はありましたが、お客様に責任を持ってサービスを案内した結果、契約が取れたときのよろこびとその努力が給与に反映される達成感がモチベーションにつながり、私自身の働き方に合っていると思いました。そのため、インセンティブのある企業で働くことを軸に就職活動をしています。

一般的な例としてはこのようになりますが、実際面接時は緊張しがちになります。

緊張してしまうと、早口になってしまったり、話の要点を見失ったりする可能性があります。そのため、企業に応募する際は、事前に面接のシミュレーションや反復練習などを繰り返し、本番で実力を発揮できるようにしておくことが大切です。

また、自分がどのようなことに軸を置いているのかで答え方は変わりますが、自分の考えや体験談などを交えて話すようにします。

就活の軸を答えるときの注意点とは?

就活の軸を答える際の注意点は、まずゆっくりとはっきり話すことを意識するようにします。新卒での面接時は誰でも緊張してしまいがちになります。

しかし、このようにゆっくりとはっきり話すことで緊張感が自然になくなり、落ち着いて話せるようになってきます。

せっかく軸をしっかり持っていても、答え方がどこかぎこちなかったり、自信のない話し方になったりすると面接の担当者も不安に感じます。

就職の軸を答えるということは、企業に対する考えや価値観を伝える大切な場面ですので、相手の目を見てしっかりと、自信を持って話すようにします。

また、ある調査によれば、面接時に企業が採用したいと思う人材は、1位が「人柄」で2位が企業に対する「熱意」となっています。

このことからも、就活の軸を答える際は自信を持ち、熱意を持って伝えることが大切です。

就活の軸を聞かれたときに注意すること!

就活の軸を聞かれたときの注意点は、まず待遇面を軸としてアピールしないことです。

就職先を選択する際、給与や福利厚生など、待遇面を重視することは一般的に多いものです。

しかし、これらを企業選びのポイントにするのは大切ですが、軸として答えることは企業にとってあまり良い印象を与えません。

人材を採用する側である企業が軸として聞きたいことは待遇面ではなく、仕事に関してどう考えているかということです。

そのため、就活の軸を聞かれたときは、「給与や待遇面がいいから」「福利厚生がしっかりしているから」といったことを軸として答えないように注意します。

次に、注意点として軸を聞かれたときには、どの企業にも当てはまるような、使い回しができる軸を答えないようにすることです。

例えば、「やりがいがある」「たくさんの人に貢献できる」などでは、比較的どの企業にも当てはまる言い方です。

やりがいがあるとは、何に対してやりがいがあるのか?たくさんの人に貢献できるとは、何を通してたくさんの人に貢献できるのかなど、より軸に具体性をつけて答えるようにします。

就活の軸を聞かれたときは、応募する企業に合った抽象的ではない、独自の具体性がある軸を答えることが重要です。

就活の軸を作るときのポイント!

就活の軸を作るときのポイントは、まず自分がやりたい仕事だけでなく、自分ができる仕事を考えてみることです。

新卒で就職活動をしているみなさんは、自分がどんな仕事に携わりたいのかを考えたことがあるのではないでしょうか?

また、過去のアルバイトなどの経験から、「これなら自分にもできそうだ」「こんな仕事なら自分に向いているかもしれない」といったことを一度は考えてみたりしますよね。

軸を作るときはこのようにまずシンプルに自分がやりたい仕事だけでなく、過去の経験などから自分ができる仕事を考えてみると、そこから軸づくりのヒントが見つかります。

さらに、自分が考える将来的な展望や、こうなりたいという希望・目的などから考えてみることも軸づくりのポイントになります。

就活時に考えておくべき就活の軸について~まとめ~

新卒で就職活動を始めている方の中には就活の軸が定まらず、不安に感じている方もいるのではないでしょうか?

しかし、企業の説明会やインターンシップ、OB訪問などを経験していくと、自分の軸が自然にできてくるものです。

また、就職活動をする中で、さまざまな企業や業界を知るうちに、新たな就活の軸に対する発見や考え方に巡り会える可能性があります。

企業を選ぶ基準は人それぞれですので、まずは自分なりの軸を持って就職活動を進めるようにしましょう。

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