就職活動がうまくいかず行き詰まってしまうと、「自分は社会に必要とされていないのでは」と不安になることもあるでしょう。

しかし、自信をなくしたまま就活に臨んでしまうと、あなたの魅力を十分にアピールできないかもしれません。

就職活動に行き詰まったときには、どんなことを考えれば良いのか見ていきましょう。

うまくいかない原因を突き止める

たくさんの企業を受けているにもかかわらずなかなか受からないのには、きっと何か原因があるはずです。

過去のエントリーシートや面接の内容を振り返ってみて、何か悪いところがなかったかを探ってみましょう。

よくある失敗例としては、エントリーシートと面接での回答が食い違ってしまうことです。

エントリーシートとは異なる趣旨のことを面接で言われてしまうと、「この場限りと思って適当なことを言うような不誠実な人なのではないか」「コロコロと意見が変わるような人に仕事が勤まるのだろうか」と面接官に不誠実な人だという印象を与えてしまいます。

また、面接全体を通してみたときにも、話の流れがおかしくならないように気をつけなければなりません。

自分の長所にコミュニケーション能力を挙げておきながら、学生時代に頑張ったことのエピソードで、一人でこつこつと勉学に勤しんできたことを話していては、面接官はあなたの魅力がどこにあるのか戸惑ってしまうでしょう。

エントリーシートの回答も、面接の受け答えも、主張したい点を明確にして筋道立てたものになるよう注意しておきましょう。

過去の就職活動を分析するのなら、ノートなどに書き出すようにしてみましょう。

一人頭の中で考えていると、どうしても主観的になってしまい、何がいけなかったのかを見つけづらくなります。その点、文字に書き出したものを見る場合は客観的に振り返ることができるため、気づきにくかった失敗にも気がつけるかもしれません。

また、親や学校の就職担当の先生などの年上の人に書き出したものを見てもらうのも一つの手です。

第三者の意見、特に面接官と立場の近い人に見てもらうことで、新たな気づきがあるかもしれません。

内定の先にあるゴールを見据える

就職活動を進めていく中で陥りがちなミスが、就職活動のゴールが内定を取ることだと勘違いしてしまうこと。

内定をもらうのはあくまで途中過程にすぎず、本当のゴールは自分が思い描いたとおりの社会人生活を送ることにあります。

内定をもらうことだけをゴールにしてしまうと、内定がもらえればどこでも良いという考えになり、手当たり次第に応募するようになります。

たくさん応募することは決して悪いことではありません。しかし、応募数が増えることによって、一社あたりにかけるエントリーシート記入や面接対策への労力を減らしてしまっては本末転倒です。

まずは、将来自分がなりたい姿を思い浮かべましょう。そしてその次に、実現するためには何が必要かを考えるのです。

そうすると、どんな企業で働くのがベストか、その企業で働くためにはどのようなことをアピールしなければならないかが見えてくるはずです。

キャリアデザインができていない人は、志望動機が漠然としていて、入社への情熱が感じられにくいことが少なくありません。

採用担当者が気にかけるのは、すぐに辞めたりしないかと言うことです。企業への情熱をあまり感じられない人を採用した場合、何か問題があったときに退職してしまうリスクが高くなります。

その点、キャリアデザインができている人は、志望動機をしっかりとアピールすることができるため、入社後に活躍する姿を面接官にイメージさせやすくします。

入社後のビジョンがはっきりとしていて、なおかつ企業にマッチしたものならば、長期にわたって仕事に情熱を注いでくれるのではないかと期待したくなるものです。

アピールポイントを客観的な目線で見直す

あなたがエントリーシートや面接で伝えているアピールポイントは独りよがりのものになってはいないでしょうか?

就職活動に勤しんでいるあなたは学生であり、当然ながら社会人ではありません。

そのため、あなたが長所だと思っていることが、採用担当者から見ると魅力的に見えない場合があります。

「社会人でもないのにどうやって採用担当者の気持ちになれというのだ」と思うかもしれませんが、相手が欲しているものを察して提案することも大切な社会人スキルの一つです。投げやりにならずに、社会人としてどんな人材が求められているのか考察してみましょう。

また、長所を答える場面でやりがちなミスが、どの企業の面接でも同じ長所を答えてしまうことです。

あなたが答えた長所がA社に合っていたとしても、必ずしもB社やC社で受け入れられるとは限りません。その企業がどんな人材を求めているかを客観的に判断し、それに自分の長所を当てはめてアピールできるようにしておきましょう。

そのために大切なのが企業研究です。企業研究は自分の条件に合った企業かどうかを判断するためだけのものだと思っていませんか?

実は、企業がどのような人材を求めているかを知るための手段でもあるのです。

どのような人材を求めているかのヒントはたくさん散りばめられています。

企業の経営方針や行動指針などはもちろん、企業HPなどに記載されている先輩社員のインタビューなども参考になるでしょう。恐らく応募を決めるまでにたくさんの資料と情報を集めてきているはずです。

今度はそれらを、「この企業が求める人物像とは何だろう」という目線で見直してみてください。

就活は競争じゃない

周りが次々に内定を勝ち取っていくと、自分だけが置いていかれるように感じて焦りやすくなってしまいます。しかし、就職活動で焦っても良い結果は着いてこないものです。

焦ったばかりに自分に合わない企業へと就職してしまい、入社後すぐに退職してしまっては、せっかくの就職活動にかけた労力と時間が無駄になってしまいます。

そればかりでなく、入社後すぐの退職が転職活動に悪影響を与える場合も考えられるのです。

不必要に焦りを感じないためには、就職活動は決して競争などではないということを認識することが大切です。

大切なのは早い時期に内定を取ることでも、たくさんの企業から内定をもらうことでもありません。ましてや、大企業から内定をもらった方が偉いなんてこともないのです。

就職活動はあくまでも、自分が就きたい仕事に就くための一つのステップです。

どんなに周りから遅れたとしても、最終的に納得のいく企業から内定がもらえれば十分なはずです。

また、集団面接やグループワークなどのような複数人で行われる選考では、他の就活生に負けないようにしなければいけないと肩に力が入りやすくなります。しかし、相手を出し抜くことばかり気にかけていては、あなたの魅力を十分にはアピールできません。

ここでも大切なのは、競争という意識をなくすことです。

集団面接では確かに他の就活生と比較されやすいです。しかし、あからさまに他の就活生を意識するあまり集中できないでいると、面接官の心象は良くないでしょう。

見比べられているかもしれないと程良い緊張感を持ちつつも、自分をアピールすることに集中した方がベターです。

また、グループワークで気をつけたいのが、面接官の注目を集めたいがために必要以上にリーダーシップを取ろうとして悪目立ちをすることです。

グループワークでは主体性もチェックされているでしょうが、協調性も必ずチェックされています。競争意識が強すぎると協調性がない人だと思われる可能性もあるため、「グループ全員で合格するぞ」くらいの心意気で臨む方がうまくいくかもしれません。

縁がなかったと割り切るのも大切

過去の失敗を振り返り、何が悪かったか、どうすれば良かったかを分析するのは大切なことです。

しかし、いつまでも過去に囚われていては、より良い未来は手に入りません。「運が悪かった」「縁がなかった」と割り切って、気持ちをリセットして就職活動を再スタートさせましょう。

実際に就職活動がうまくいくかどうかは運によるものもあります。

面接官との相性が良くなかったり、集団面接のメンバーが自分より優れた人ばかりだったりした場合は、運が悪かったとしか言いようがありません。また、複数の企業の面接が同じ日に被ったばかりに、内定がもらえるはずの企業の面接にいけないこともあるでしょう。

どれだけ自分が頑張ったとしても、努力だけではカバーできない部分も少なからず出てきます。

それはあなたに限ったことではなく、他の就活生も同じような経験をしています。

企業研究や面接対策にかけた時間や労力が大きいほど、受からなかったときの落胆は大きなものです。

しかし、内定をもらえなかったからといって、全てが無駄になるわけではないはずです。企業研究をする中で、関連する業種や職種に関する知識も増えたことでしょう。

また、自己アピールを考える中で、新たな自分の魅力を発掘できたかもしれません。

精神的な負担の大きい就職活動、だからこそ得られなかったものより、得たものに目を向けることが大切になってきます。

どんなに失敗を引きずっても内定がもらえることはありません。一通り分析・反省が済んだのなら、「この企業とは縁がなかったからうまくいかなかったんだな」と思って、今後の就職活動を成功させるためのステップだったと前向きに捉えましょう。

笑顔を見つめ直す

最近の生活を振り返ってみてください。無邪気に心の底から笑う回数が、就職活動を始める前より減ってはいませんか?

企業に受からない日々が続くと、将来の不安や焦りからふさぎがちになることがよくあります。

また、無理に強がろうとして自分を皮肉ってばかりいると、笑顔もつられるようにぎこちないものに変わってしまいます。

そのような笑顔は人を引きつけないばかりか、不快な印象を与えることもあります。あなたが本来持っているはずの輝かしい笑顔を取り戻しましょう。

笑顔を取り戻すためには、心が動くような経験をすることが何よりです。どんなに就職活動で忙しくとも、家族や友人とのコミュニケーションの時間を積極的に持つようにしましょう。

気の置けない人と過ごす時間は、肩に入った力を適度に抜いてくれます。

また、映画や本などを通して涙を流す時間を設けるのも有効です。涙を流すとストレス物質も一緒に流れ出ていくため、涙を流すだけで自分の心を癒やすことができるのです。
なぜ企業は、知識も経験も豊富な転職者ではなく、新卒のあなたたちを採用しようとしているのか。

それは、学生たちが持つ若々しいエネルギーを会社に取り入れたいからです。そこで笑顔が一つの判断材料となります。
鏡の前で笑った自分の顔が一緒に働きたいと思えるものかどうか、今一度見つめ直してみましょう。

一旦就活を忘れてみる

何事も思い詰めすぎていては、うまくいくものもいかなくなるものです。考えが堂々巡りしてしまい、なかなか前向きになれないときには、一度考えることをやめてしまうのも一つの手です。

毎日のように一日中就職活動のことばかり考えていては、考えが凝り固まるばかりでなく、就職活動への集中力も途切れやすくなってしまいます。そのため、一日の中で就職活動について考える時間と、そうでない時間のメリハリをつけることはとても大切なことです。

就職活動から気を逸らすのなら、勉強が打ってつけです。就職活動以外のことに時間を割くことに抵抗がある人でも、勉強ならば気にせず打ち込むことができるでしょう。また、卒論が疎かになって卒業がままならなくては、就職活動にどれだけ力を入れても無意味になってしまいます。

このとき大切なのが、勉強している間は勉強のみに集中するということです。意識がどっちつかずの状態で勉強しては就職活動から気を逸らせないだけでなく、勉強の効率も下がってしまいます。メリハリのある生活を心がけましょう。

また、思い切って息抜きに全然関係のない趣味に没頭するのも良いでしょう。就職活動から離れたものほど、就職活動を忘れるのに打ってつけです。

ただし、無理して趣味に没頭しても意味がありません。大切なのはストレス発散につながるかどうかということ。社会人になると、ストレス発散の重要性が高まります。今の内から上手なストレス発散方法を見つけておくことは、就職活動でも有利になります。

就職活動以外のことに没頭して頭をリフレッシュできたら、再び就職活動へと意識を戻しましょう。集中力も高まり、新鮮な視点で就職活動を再スタートできるようになっているはずです。

企業に求めるものを見直す

あなたがその業種を選んだ理由は何でしょう?その職種で働きたいと思った理由は?「○○系の大学に進学したからこの業種じゃないとダメ」「同級生と同じレベルの企業に受からないと恥ずかしい」そんな理由で就職先を選んでしまってはいませんか?

あなたが就職活動に行き詰まっている原因は、自分に合わない業種や職種の企業を選んでしまっていることにあるかもしれません。

自分が就職先に求めているものをもう一度考え直してみましょう。気がつかないうちに自分の手で選択肢を狭めている可能性があります。

業種にこだわるあまり、他業種で条件に合う求人があっても見逃してしまったり、職種の先入観で業種を絞り込んで求人を見つけられなかったりする場合もあります。

また、あなたが知らないだけで、実はあなたにぴったりの仕事というものもあるかもしれません。

一度、自分に合っている企業がどういうものかという固定概念は捨て去ってしまいましょう。純粋に自分がどうやって働いていきたいかを考えてみてください。

その中で、業種へのこだわりが捨てられないのなら、それがあなたにとっての第一条件です。業種などはどうでも良く、その仕事に就ければ満足ならば職種が最優先事項となります。

それ以外にも、勤務地・職場環境などを第一に考える人もいるかもしれません。

いずれにせよ、最優先事項以外を気にせずに求人を見てみると、今まで目にすることもなかったような企業との出会いが待っているかもしれません。その中から自分に合っていそうな企業を選んで応募すれば良いのです。

ゴールは内定の先にある

ゴールは内定の先にある

不採用の日々が続くと、どうしても不安な気持ちになるもので、それは当然の感情です。大切なのは不安な気持ちに押し潰されず、焦って就職活動を進めないことです。

焦って行動しても良いことはありません。

就職活動に行き詰まったときは、過去の活動や自分自身を振り返ってみましょう。

きっとその中に、内定を勝ち取るためのヒントが隠れているはずです。また、思い詰めすぎずに適度な気分転換も必要です。リフレッシュした頭で考えると、新しいヒントが思い浮かぶかもしれません。

就職活動のゴールは内定の先にある社会人生活です。採用されればどこでも良いと投げやりにならずに、最後まで納得のいく就職活動を目指しましょう。

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