学校求人の就活で辞退するのはアリ?ナシ?学校求人を辞退する方法
学校求人を利用して就職活動をするのはとてもメリットのあることです。
しかし、自身の希望する会社が他に出来てしまって内定を辞退したくなった場合、それはアリでしょうか、ナシなのでしょうか。学校求人の辞退がどのような人々に不利益になるのか説明したあとで、辞退の方法も解説します。
学校求人のメリット
学校求人による就職活動は企業側と学校側と両方にメリットがあります。学校での成績が優秀であれば就職の際に学校求人を利用することで内定の取得を有利に進めることが出来ます。
・内定を取りやすい
学校求人による就職活動では内定が非常に取得しやすいです。学校求人は企業側からの学校側に対する優秀な人材の要望と学校側の企業への宣伝でもある為、双方にとって利益のあることです。
また、就職活動を行う本人にとっても要望した企業への就職が有利に進めることが出来るのですから、願ったり叶ったりと言ったところでしょう。
自由就職活動を進める人は何倍もの募集人員のなかから勝ち抜かなければなりません。しかし、学校求人であればそういった倍率に関係なく内定がもらえます。
・就職活動の期間が短くなる
学校に通いながらの自由就職活動である場合は内定を取得するための難易度も高く、試験後の結果発表にも時間がかかります。そして、1社や2社の試験で内定を取れるという訳ではありません。こういった事情から就職活動の期間が長引いてしまいます。
学校求人枠での就職活動は会社にもよりますが、自由就職活動を行う人々とは別枠で行うことになります。
その場合は、審査に関しても優先して行われますので早めに結果の連絡を受けることが可能です。就職が決まってしまえばあとは就職までの時間を有意義に過ごしましょう。
・内定までの段取りがスムーズになる
学校求人での就職活動から試験を受けて結果が発表されるまでの期間は、他の自由就職活動を行っている人々よりも短く済みます。企業と学校との間の信頼関係もある為、企業側も優先して学校求人の審査をすすめます。
内定の審査に受かっても落ちても、迅速に学校側と本人に連絡がいくようになっています。試験に落ちてしまった場合でも早めに連絡が来るために就職活動をすぐに再開することが出来ます。そして、その後の契約等の手続きもスムーズに行われます。
学校求人のデメリット
学校求人による就職活動はたくさんのメリットがあります。
しかし、学校求人を利用する際にもメリットだけではなくデメリットもあります。学校求人を利用する際には、そのデメリットも知っておく必要があります。学校求人を利用して、何か問題が起こってからでは就職浪人になってしまうこともあります。
・内定が確実ではない
学校求人を利用して就職活動をするのは他の自由就職活動をする人に比べて内定率は確実にアップします。しかし、学校求人による就職試験は100%内定を取得できるという訳ではありません。試験に落ちてしまうということもあります。
学校求人での就職活動だけしかしていない場合、試験に落ちてしまうと再度就職活動を始めなければならなくなります。この場合は自由就職活動を行っていた人々よりも遅れたスタートになってしまいます。
学校求人を信頼しすぎて余裕を持ち過ぎるのは注意が必要です。学校求人以外の会社への就職活動も並行して行っておきましょう。
・就職後も学校の看板を背負わなければならない
学校求人を行って内定、そして就職をするということは自身が卒業した学校の看板も背負いながら働くということでもあります。仕事のスキルに関しては判断基準も曖昧なために客観的な評価は出しにくいです。
しかし、就労姿勢に関しては評価されてしまいます。例えば、「遅刻が多い」「欠勤が多い」などに関しては会社側からの評価を落とします。そして、自身に対する評価は卒業した学校への評価へとつながります。退社する場合も一般的なマナーとして就職後3年間は勤続するという決まりがあります。
・内定を辞退することが難しい
学校求人で内定を受けた後に気が変わってしまったということはあります。
例えば、他の会社への就職活動も並行して行っていた場合、そちらの会社の方に魅力を感じてしまうということもあり得るからです。しかしながら、学校求人を利用して就職活動を行った場合は試験に受かればその会社に就職するという暗黙の了解があります。
そのため、内定を取得した後の辞退が非常に難しいというデメリットもあります。
学校求人の内定を辞退できない理由
内定を断るという権利自体はあります。しかし、倫理的な問題で辞退をすることが出来ません。学校求人を使うということは内定が取得出来たら就職するという暗黙の了解があるからです。
・学校側に気を遣う
学校求人は就職活動に有利に働きますが、この制度を取得するまでには多くの人々が動かなければなりません。担当教諭の推薦文や場合によっては成績証明書の発行をお願いすることもあります。
学校の職員が基本的に会社側との情報交換などをする窓口になります。学校求人の利用は学校側の職員や教員にも協力してもらわなければ成立しないのです。
そういった、自身のために時間を割いて協力してもらっておきながら内定を白紙に戻すのは非常に難しいことです。学校求人を利用していて内定を取得したのに、その後に辞退するという行為は自身だけではなく学校側の信頼を落としてしまうことにもつながります。
その為、今後の後輩が学校求人を利用することが出来なくなってしまうかもしれません。そういったことを考えると、内定取得後の辞退は自身個人だけの問題でなくなり就職をしなければならなくなります。
・企業側に気を遣う
企業側が毎年、新しい学生を雇う為に割かれる経費は約50万円かかります(転職専門会社の調査結果)。そして、経費だけではなく、人事部や他の人材確保に関わる人々も多くの時間を割いて新しい人材を会社に入れようと努力しています。
会社側が内定の通達を行うということは、一つの仕事が終わるということを意味します。その為、内定を通達した後に辞退されてしまうと人材確保の仕事をはじめからやり直さなければなりません。
会社側も必死で内定者を引き留めようとします。その為、何度も辞退者にアプローチを行います。それらの会社側からのアプローチを断り続けるのにはとても気を遣います。
学校求人の内定を断る方法
内定を辞退するという権利はあります。しかし、暗黙の了解などのマナーや倫理的な部分が有る為に辞退することが難しいのです。それでも、辞退をしなければいけない場面はあります。
・学校求人を利用する前によく考える
学校求人を利用して内定をもらったら、基本的に辞退はNGです。この行為はあらゆる人々に多大な迷惑を与える行為です。学校求人を利用する場合は就職活動を始めてから自身の希望とは違うということをなくすようにしましょう。
その為、学校求人を利用する際には必ず就職活動先がどのような会社で、どのような経営方針かなどの研究・調査をしておきましょう。
また、就職活動を行う前に自身はどのような会社や仕事が向いているか、あるいは希望しているかということを自問自答して答えを出さなければなりません。そのことで、就職活動の方針がたつからです。
・なるべく早めに連絡をする
学校求人を利用して就職活動をしても、もしも気持ちや状況が変化してこの会社に就職できなくなったのであれば決まった時点で連絡をしなければなりません。会社側は日々自身の就職に向けて準備を進めています。
それらの準備が進めば進むほど辞退されると会社側の損害が大きくなります。内定の辞退を決めたのであれば、会社側の損害を少なくするためにも早めの連絡をしましょう。
また、連絡をするのは会社側だけではありません。学校求人である以上、色々と便宜を図ってくれた担当教員や、学校の職員にも連絡をしなければなりません。担当した教員には今後、推薦をする権利がなくなってしまうこともあります。
学校職員は今後、会社側から学校求人を受けることが出来なくなってしまうかもしれません。そういった、問題も起こるのでそれぞれがリカバーに動かなければならなくなるのです。早めの連絡は全ての関係者です。一人として忘れてはいけません。
・メールではなく電話連絡
早めに連絡をするのは勿論必要なことなのですが、会社側にも都合がありますので、会社が都合のよさそうな時間に連絡をしましょう。内定を辞退するということは会社側にとっては非常に大きなことです。一方的にメールを送り、辞退を成立させたということにするのは絶対にやめましょう。
会社の都合を考えて、先にメールで一報入れておくという必要はあるでしょう。しかし、最終的には会社の人事担当者と電話で話しましょう。そして、辞退理由を聞かれたのであれば正確に正直に話しましょう。
また、会社への呼び出しがあった場合は素直に応じて、会社に行きましょう。そこでも色々と事情を聞かれることでしょうが、真面目に質問に答えましょう。
・誠意を示す
学校求人を利用して、内定をもらった後に内定辞退をするということはあらゆる人々に多大な迷惑をかけるということは理解できたでしょう。しかし、辞退が決まったのであれば関係者に迷惑をかけても仕方がありません。
会社からの要求や、学校側からの呼び出し等もあるでしょう。それらすべてに応じ誠意を見せなければなりません。一番やってはいけないことは何もせず、誰にも連絡もせず、就職初日に会社に行かないことです。
そして、誰からの連絡にも応じないという、「飛ぶ」と言われている行為です。本人と連絡を取ることが出来ないようでは誰も何も出来ないからです。
人生のターニングポイント
色々なことを考慮した後で学校求人を利用したけれど、それでも気持ちが変わってしまうということもあります。その場合は関係者に多大な迷惑をかけたとしても辞退をしましょう。自身の将来を真剣に考えた結果であれば仕方がありません。
誰も自身の人生の責任を取ることは出来ません。辞退をするのであれば誠実にそのことを伝えましょう。就職は人生を決めるうえで最も重要な選択です。そして、就職活動を始めるということ自体が既に社会人としてのスタートなのです。辞退をするのであれば、社会人としての自覚をもっておこなうようにしましょう。
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