好印象を与える就活の服装【男性・女性別】

新卒者の場合、ビジネスの場における服装選びに慣れていないため、いざ就活が始まるとどのような服装をすればよいのか迷ってしまう人も少なくありません。

そこで、就活で好印象を与える服装選びのポイントを男性と女性それぞれについて紹介します。

リクルートスーツとビジネススーツは違う?就活生のスーツ選びの基本

就職活動で着用するのに適した服装とされているのがリクルートスーツです。リクルートスーツは就活用に売られているスーツで、すでに働いている人が着ているビジネススーツとは別のものとなります。

リクルートスーツとビジネススーツとでは、まず着用するシーンが異なっています。リクルートスーツは就活の際に着るものですが、ビジネススーツは基本的には仕事をする際にビジネスの場で使うスーツです。

また、デザインにも違いがあります。落ち着いた色や柄のものばかりのリクルートスーツに対して、ビジネススーツは色、柄、素材などのバリエーションが広く、個性的なものやファッション性が高いものもあります。

ただし、就活の際には必ずリクルートスーツを着用しなければいけないというわけではありません。ポイントを押さえて上手に選べば、就職後も着用できるリクルートスーツを使用することも可能です。

色は?柄は?素材は?男性の就活用のスーツ選びのポイント

就活用のスーツを選ぶ際に、まず、気を付けておきたいポイントがです。黒、濃紺、ダークグレーのものが就活に適した色とされています。

ただし、保守的な企業が多い銀行をはじめとする金融業界や真面目さが重視される公務員などは黒いスーツを着たほうが、好印象となることが一般的です。反対に、ファッションセンスが重要視されるアパレルや流行に敏感な広告業界などでは、ただ無難であるからと黒を着ることは印象を下げる可能性もあります。

スーツの色については、黒、濃紺、ダークグレーを基本として、志望する会社に合ったものを選ぶことがポイントとなるのです。

さらに、柄については無地を選ぶことが一般的です。チェックはカジュアルさが強調されるため避けなければいけません。ストライプも昔ながらの考えが残る企業では良い印象が持たれないこともあります。このため、特に利点があるわけでもないストライプを着るよりは無地のものを着ておいたほうが安心できる選択となるのです。

また、ビジネススーツの素材はウールが一般的となっていますが、就活用のスーツではウールにポリエステルなどの化学繊維が加えられているものが多くなっています。シワが付きにくいようにするためです。

混合素材にすることで価格も抑えられています。就活時にはウールだけのものを着用しても、混合素材のものを着用してもどちらでもかまいません。自分が着心地の良いものを選ぶとよいでしょう。

加えて、ジャケットだけではなくパンツにも注意点があります。気を付けなければいけないのは裾丈です。裾丈は長すぎても短すぎてもだらしなく感じさせて印象を悪くします。立った時にかかとで踏まない長さ、なおかつ、座った時に裾があがっても不自然にならない長さが適切な長さです。

意外と見落としやすい?ジャケットのボタン数やスーツ以外のアイテムも要チェック!

スーツ選びではボタンの数もチェックしておくことが大切です。

男性のジャケットのボタンの数は1~4個であることが通常となっています。なかにはボタンがないものや5個付いているものもありますが、このようなタイプのものはカジュアル用に作られたものであるため、そもそも就活にはふさわしくありません。

また、ボタンが1個のものは一般的に礼服用であり、ボタンが4個のものは多くの場合、個性的なデザインのスーツにだけに見られます。このため、就活で着るならボタンの数が2個あるいは3個のジャケットを選ぶようにしましょう。

特に、きちんと前を留める3つボタンのものは堅いイメージを持った業種や企業の面接などでの着用に適したタイプです。

ボタンが2個のものは胸元のVゾーンの開きが深くなるため、スマートな印象を与えたいときに着用すると良いでしょう。そして、どのボタンタイプのものであっても、着用する際には一番下のボタンだけは留めずに外しておくことがマナーとなっています。

さらに、ジャケットと併せて着るワイシャツやネクタイの選び方にもポイントがあります。まず、ワイシャツを選ぶなら色は白が基本です。無地で袖の長いものを選びましょう。襟の形はシンプルなレギュラーカラーが安心です。

クレリックシャツなどのようなデザイン性のあるものは、オシャレが目的ではない就活には適していません。ネクタイも、ブランドのロゴが大きく入ったものやカラフルな色をしているようなデザインを強調したものは避け、落ち着いた色柄のものを選ぶことが大切です。無地やドット、ストライプといったものが定番となっています。

足元もぬかりのないようにしておきましょう。靴は黒のベーシックなデザインをしたビジネスシューズを履き、靴下は黒や紺などの地味な色で揃えます。

スカートでもパンツでもよい?印象を良くするデザインは?女性のスーツ選びのポイント

女性の場合も、印象を良くするスーツ選びのポイントは基本的には男性と同じです。色は黒、濃紺、ダークグレーのいずれかで、柄は無地が適しています。

ただし、女性の一般的なスーツのボタンの数は男性とは異なっています。ボタンの数は1~3個であることが多く、主流は1個か2個です。3つボタンや2つボタンのものは真面目な印象を与え、1つボタンのものは比較的カジュアルな印象を与えます。

ボタンの数によって与える印象が変わることがあるため、女性の場合も、志望する企業の雰囲気に合わせてボタンの数を選ぶようにしましょう。そして、男性の場合、着用時のジャケットのボタンは一番下を外すのが基本となっていますが、女性の場合にはすべて留めることがマナーです。

また、女性の場合、スーツにスカートタイプのものとパンツタイプのものがあります。スカートを履いて就活している女性が多いため、パンツタイプを履くと不利になるのではと考える人もいることでしょう。しかし、就活でパンツスーツを履いているから落とされるということはありません。どちらを履いても大丈夫です。

ただし、スカートを履いたときとパンツを履いたときでは、面接官に与える印象が異なる場合もあります。スカートを履くと女性らしい印象を与えることが可能です。女性が多く活躍するような業界や職種であれば好印象を与えられることもあります。

たとえば、アパレルや事務職、キャビンアテンダントなどです。一方、パンツスーツはアクティブでフットワークの軽い印象を与えることができます。このため、男性が多く活躍するような企業や活発さが求められるような仕事に適した服装です。営業職や商社の総合職などはその一例となります。

スカートを履く場合でもパンツを履く場合でも、丈に注意することは必要です。パンツの場合、男性と同じく、立った時にも座った時にも不自然にならない長さとなるようなものを履きます。また、スカートの場合は座った際にひざ上10cm以内となるようにしておくことが、過剰な露出を感じさせないため、ベストな長さです。

カラーブラウスや黒いストッキングはダメ?女性が注意しておきたい服装アイテム

面接などの場で好印象を与えたいなら、スーツ以外のアイテムもその場にふさわしいものをきちんと選ぶことが大切です。

スーツはシンプルなデザインのものを着るため、ブラウスはオシャレを楽しみたいと考える人もいることでしょう。しかし、就活はファッションを楽しむ場ではありません。ブラウスも清潔感のある白いものが無難です。

企業によっては女性らしさを感じさせる薄いピンクや知的な印象を与える薄い青などでも問題がないところもあります。しかし、基本的には、やはり就活では白いブラウスが安心です。柄も、無地のものを着用するようにしましょう。ストライプや個性的なデザインが入ったものは就活の場にふさわしくないとされ印象を悪くすることがあります。

女性の場合には、スーツを着る際にストッキングを履くこととなりますが、ストッキングの色は自然な印象を与える肌色がベストです。寒い季節になると、寒々しい印象を与えないようにと黒いストッキングや黒いタイツを着用したいと考える人もいます。

しかし、黒いストッキングやタイツは、就活には適していないとされているため注意しましょう。これは、スカートタイプのスーツを着用する際だけではなく、ストッキングやタイツが目立たないパンツスーツの着用時も同じです。適していないとされている理由にはいろいろありますが、一般的に多くいわれているのが、フレッシュなイメージがなくなるという意見です。

新卒の就活生に対して企業ははつらつとしたフレッシュな人材を求めています。ジャケットやスカート、パンツなどが黒い色をしているうえに足元が暗いと、第一印象でフレッシュさを感じにくくなるため、避けたほうがよいといわれているのです。

そのほかには、靴選びにもポイントがあります。黒い革製のパンプスが基本ですが、ヒールの高さに注意が必要です。最も印象を良くする高さは3~5cmといわれています。ヒールが高すぎるものは疲れやすく、オシャレ用の靴に見えるデザインが多いため、就活には適しません。また、ヒールがないものはカジュアル感が出てしまうため避けたほうがよいでしょう。

服装に気を付けることは社会人としてのマナー

きちんとした身だしなみをすることは社会人としての基本のマナーです。就活でも、これから社会人の一員となるのにふさわしいマナーを持っているかはチェックされています。

また、着用する服装によっては面接官の印象を変えて、評価に影響を与えてしまう場合もあります。就活では履歴書の内容や入社への熱意などは当然チェックされていますが、外見も大きなポイントとなるものです。

特に、第一印象に大きな影響を与える清潔感と服装は、事前の対策が取りやすいものです。ここで、紹介した服装のポイントをおさえて、面接官の印象アップを目指すとよいでしょう。

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