就活の面接で嘘を付くべきではないたった3つの理由

就活の際になんとか内定を勝ち取ろうと思うあまり、面接で嘘をいう人がいます。しかし、それは絶対に避けるべきです。

その理由は大きく分けて3つあります。これから就活を行う人のために、面接における嘘のデメリットについて解説をしていきます。

なぜ面接で嘘をつくのか?その心理とよくある嘘のパターン

なぜ面接で嘘をつくのか?その心理とよくある嘘のパターン

面接で嘘をつく人は少なくありません。そもそも、なぜ嘘をついてしまうかというと、自分に自信がないからです。

面接とは自分がその会社にとって有用な人材であることをアピールする場ですが、ありのままの自分ではその基準をクリアできるとは思えないから経歴や経験に下駄をはかせて面接官にアピールするわけです。

また、たとえ自分が有能な人材だと思っていたとしても就活に絶対はありません。少しでも内定の確率を高めようとして嘘をつく場合もあるでしょう。

もう少し突っ込んで考えてみると、その根底には他人から自分をよく見せたいという心理があります。

たとえば、見栄を張りたがって日頃から嘘を重ねる人がいます。また、好きな人の前では猫を被るという人も少なくありません。そういう人たちは面接の際に嘘をつく素養ができているといえます。

日常的に嘘をつく習慣が身についていると、自分をよく見せようとする言動が半ば本能のようになっていて、面接の際にも次から次へと嘘が出てくることになります。

そこまでいかなくても、人間というのは自分をよく見せたい生き物です。そうである以上、積極的に嘘をつくつもりはなくても、面接の流れでついつい小さな嘘をついてしまったということが出てくるのです。

ちなみに、就活の面接で嘘が出やすい質問というものがあります。その代表的なものが「学生時代一番頑張ったこと」「これまで生きてきた中で最大の挫折」「自分の短所と長所」といった定番の質問です。

定番であるためにあらかじめ嘘を考えておきやすいということもありますし、自分を大きく見せるのにもってこいなので、ここぞとばかりに嘘をつくわけです。

確信犯的な人になると、面接対策の本などに書いてある模範解答を参考にしながら、嘘のエピソードのでっち上げに一生懸命になったりします。

具体的にどのような嘘をつくのかを挙げていくと、代表的なものとしては「経験に関する嘘」「スキルに関する嘘」、「強みに関する嘘」「志望に関する嘘」、「経歴に関する嘘」の5つがあります。

まず、経験に関する嘘とは「経験がないのにサークルリーダーの経験があると答える」「短期で海外旅行にいっただけなのに海外での留学経験をアピールする」などというパターンです。正式な記録が残る経歴に比べて経験は比較的ばれにくいので面接ではしばしばこのような嘘が出ることになります。

次に、スキルに関する嘘というのは、「本当はあまり使えないのにパソコンソフトを使いこなせると言う」「あまり得意ではない英会話をできると答える」などといったものです。

できるできないというのは主観的な部分が大きいので、少しでもできるのであれば比較的つきやすい嘘だといえます。

その点に関しては強みに関する嘘も同じです。「リーダーシップがある」「志望会社の仕事に向いている」などと答えても確かめようがないだろうと考えて嘘をつくわけです。

そういった意味では、就職志望の答えというのは嘘の宝庫だといえるでしょう。自分の志望動機などは自分にしか分からないため、この点に関しては比較的誠実な人でも嘘をつく場合があります。

「興味がない業種なのに昔から憧れていたと答える」「特定の部署を熱望しているのに色々な部署で経験を積みたいと答える」などといったことはよくある話です。

それに対して、経歴に関する虚偽は発覚しやすいので普通なら嘘をつくのはためらわれるものです。ところが、どうしても内定をもらいたいという想いが強いと、「講義をさぼって留年したのに病気で休学したと言う」などといった嘘が出てくることになります。

以上のように、就活の面接では嘘をつきたくなる心理状態に陥りやすく、その嘘の種類にもさまざまなパターンがあるのです。

嘘をつくべきでない理由1.面接での嘘は見破られる

嘘をつくべきでない理由1.面接での嘘は見破られる

面接における嘘にはさまざまなパターンがありますが、いずれの場合でも共通しているのは内定をもらいたいから嘘をつくという点です。

ただ、それならば、嘘をつくのはあまり賢明だとはいえません。なぜなら、大部分の嘘は面接の段階で見破られてしまうからです。

ベテランの面接官になると、これまで多くの就職希望者との面接を行っています。そのため、就職希望者はしばしば嘘をつくという事実を知っており、嘘をつく際によく行うしぐさについても熟知している可能性が高いのです。

たとえば、瞬きの回数が多くなるのは嘘をついているときの典型的な特徴です。人は嘘をつく際には本音でしゃべっている場合と比べて緊張状態になるため、瞬きの回数が自然に多くなります。

また、鼻を触るしぐさについても同じことがいえます。ストレスが溜まると交感神経の働きが活発になり、鼻がむずむずしてくるのでつい触ってしまうというわけです。さらには、発言のパターンから嘘が見抜かれる場合もあります。

質問や同じ発言を繰り返すのはその典型例だといえるでしょう。とっさに嘘が出てこないためにそうやって時間稼ぎをするのです。他にも、「本当に」「正直に申し上げますと」などといった具合にやたら強調するのも嘘をつく際によく行う発言のパターンです。

これらの言動は無意識に行われているため、面接を受けている側は完璧に騙していると思っても、面接官からすればバレバレであることが少なくありません。

それでは事前に練習をしてそうしたしぐさや発言をしないように気を付ければよいのだと思うかもしれませんが、それは非常に困難です。

なぜなら、就活の面接は一問一答で終わるような単純なものではないからです。もちろん、企業によっても異なりますが、多くの場合、面接官は就活生の本質を見抜こうとして一つの事柄に関して深堀りをしていきます。

仮に、「大学でサークルリーダーをしていました」と答えると「その際に苦労したエピソードを教えてください」と質問し、それに答えると、答えたエピソードに関して別の角度からの質問をするといった具合です。

正直に答えていれば、いくら深堀りされても答えに窮することはないでしょう。

ところが、最初に嘘をついていると嘘に嘘を重ねなければならなくなります。そうなると、発言に矛盾が出てきたり、受け答えがしどろもどろになったりします。そこまで露骨にならなかったとしても、嘘で塗り固めた発言というものにはどこか違和感が生まれてくるものです。

それから忘れてはいけないのが、社員面接というのはバイトなどの面接と違って一度では終わらないという点です。

一次面接では完璧に嘘をつき通せたとしましょう。実際、一次面接は面接時間も短く、面接官もキャリアの浅い人が多いのでそれも難しくはないかもしれません。しかし、二次面接、三次面接と回数を重ねるごとに面接官の目は厳しくなります。

面接官の肩書も課長、部長、執行役員といった具合にどんどん上がっていきます。その中で嘘をつき通すにはよほどの覚悟と度胸が必要です。

少なくとも、一時面接で通じた嘘が最終面接でも同じように通用するとは考えない方がよいでしょう。

そして、嘘が完全にばれたわけでなくても怪しいと思われた段階で、面接はしばしば圧迫面接へとシフトします。相手にプレッシャーをかけてボロがでないかを確かめようというわけです。

そこまでされて嘘をつきとおせる人はなかなかいるものではありません。こうして考えていくと、面接で嘘をつくという行為がどれだけ大変かが分かるはずです。

嘘をつくべきでない理由2.嘘をつくと内定を取り消される可能性がある

嘘をつくべきでない理由2.嘘をつくと内定を取り消される可能性がある

内定が決まってから正式に入社をするまでには、通常何カ月もの期間があります。そして、この期間中に面接でついた嘘がばれるケースがあるのです。

たとえば、資格や受賞歴に関する嘘を言って、内定後に証明書の提出を求められるといったパターンです。当然、証明書を用意することなどできないのでその時点で嘘がばれます。

そうなると、通常であれば内定が取り消されることになります。実際、「経歴や資格などに虚偽があった場合は内定を取り消す」などと書かれた書面を内定後に受け取るはずです。

その時になって慌てないように、少なくとも経歴や資格に関しては絶対に嘘をついてはならないということを肝に銘じておきましょう。

もし、嘘がばれて内定を取り消された場合は就活を一からやり直さなければなりません。

当然、就活のシーズンは過ぎているのでこれは相当なハンデとなります。そう考えると、嘘をつくのは相当にリスクが高い行為だといえるでしょう。

嘘をつくべきでない理由3.入社後に困る

嘘をつくべきでない理由3.入社後に困る

資格や受賞歴などと異なり、志望動機や特技といったものは内定後から入社までの間に嘘がばれるといったことはまずないでしょう。

その代わり、そうした嘘をついていると、入社してからが大変です。たとえば、「自分にはリーダーシップがある」という嘘をついていた場合は、当然、入社後にリーダーシップが求められることになります。

また、特定の部署にしか興味がないのにも関わらず、「いろいろな部署で経験を積みたい」といったとすれば、どんな部署に回されても文句は言えないはずです。

その結果、適性のない仕事をさせられて困ってしまうということになってしまいます。

仕事がやりづらい程度ならまだよいのですが、片言の英語しか話せないのに「英会話は得意です」などと答えてしまうと、海外企業との交渉をする部署に回されて全く使い物にならないということにもなりかねません。

そうなると、面接時に嘘をついていたという理由で解雇される可能性が高くなってしまいます。たとえ、会社を辞めなくてすんだとしても、嘘をついていたという事実はその会社にいる限りずっと付いて回ることになります。

関係者からの信用はなくなってしまい、それを取り戻すのは非常に困難です。職場の居心地も悪くなり、いたたまれなくなって自ら辞表を提出するといったケースも出てきます。

こうした事態になると、自分だけでなく周囲にも迷惑をかけてしまうことになります。それならば、面接の段階で嘘がばれて不採用になった方がまだマシだといえるかもしれません。

嘘をつかなくてもすむように!自分の本当の強みを見つけていこう

嘘をつかなくてもすむように!自分の本当の強みを見つけていこう

面接で嘘をつく人が多いのは、このままでは内定をもらえないという思い込みがあるからです。確かに、華やかな経歴がある人に比べると、自分は取るに足らない人間だと感じてしまうかもしれません。

しかし、企業というのは必ずしも、表面上の経歴だけを見て採否を決めているわけではないのです。

より重視しているのは、応募者が自社の仕事や社風にマッチしているかといった点と、自社に向き合う姿勢です。

逆にいえば、素晴らしい経歴の持ち主でも社風に合わなければ内定を見送るといったケースは十分に考えられます。

したがって、内定の確率を高めるには自分を深堀りしていかにして隠れた資質を見つけていくかが重要になってきます。

同時に、企業研究を念入りに行い、自分の資質にマッチしているところを探していくことも大切です。

その上で、自分がその企業においてどのような貢献ができるかをアピールし、同時に、会社に対する思い入れの強さを表明すれば内定をもらえる可能性はおのずと高くなるはずです。

自分にはアピールできるものなど何もないと考えている人もいるかもしれませんが、自己分析をしながら自分を深堀りしていくと思わぬ強みが見つかるものです。

まずはそれをしっかりと把握して、嘘に頼らない就活の体制を確立していきましょう。

面接での嘘はデメリットがいっぱい!質問に対しては正直に答えよう

面接で嘘をついた場合、そのことによって得られるメリットよりもデメリットの方が大きいといえます。なぜなら、ほとんどの嘘は面接の段階で見破られてしまうからです。

もし、騙せたとしても入社するまでに嘘をついた事実が明らかになれば、内定を取り消されてしまいます。仮に、無事に入社できても自分のついた嘘に引きずられてずっと苦労し続けることになりかねません。

そういった事態を避けるためにも、面接では質問に対して正直に答えることが大切です。

その代わりに、あらかじめ自分を深堀りし、本当の強みを把握しておくことで内定をもらえる確率を高めていきましょう。

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